Blues Walk
Photograph & Music
2024年11月21日
2024年11月18日
今のオーディオ セット
Marantz CD-23
CDプレーヤーを使わなくなってどれぐらい経っただろうか。
このMarantz CD-23はミュージックリンク シリーズの一環として1994年に発売されたようだ。
所有しているMarantz PH-1が1991年の発売なので、この時のカタログには掲載されていない。
このトップローディングのスタイルには魅了されたが、手にすることはなかった。
実際に使っていたのはMarantz CD-95だった。
この時期のマランツはフィリップス傘下だったので、フィリップスのCDプレーヤーと同等である。
D/A変換には、フィリップス・マランツオリジナルのクラウンマークが刻印されたTDA-1541A S-1が使われている。
チャンネル当たり2個のD/Aコンバーターを使ったプッシュプルD/A変換方式、
オーディオ接続
CDのリッピングとリッピングした音源の再生はMacBook Proとミュージックアプリで、
音源はCrucial X6 SSDに保存している。
SACDやハイレゾでなくて16bitと44.1kHzのCD規格だが、オーディオコーデックは無圧縮のAIFFに設定。
Macのミュージックアプリは、iPhoneのiTunes Remoteアプリでリモコン操作もしている。
MacBook ProのUSB出力はGIISSMOドッキングステーション経由で、アンプのSW-T20/USBのUSB入力に接続、DACは48kHzまでの対応なので、MacBook ProのAudio MIDIアプリの設定はCD規格の44.1kHzにしている。
48kHzに設定するとアップコンバートされるので、少し音が引っ込んだ感じで輪郭がボヤけるような気がする。
音源のサンプリングレートのままで送り出す方が良さそうだ。
音質調整はSW-T20/USBのトーンコントロールか、ミュージックアプリのグラフィックイコライザーを使っている。
SME 3010RとMarantz PH-1 Phono Equalizerの接続は、おそらくSME 3010Rの同梱品と思われる、
フォノケーブル90cmを使っている。
トーンアーム からの信号は1m前後のフォノケーブルを前提としているので、短くても長くても良くないそうだ。
Sharp Aquos
TVとSW-T20/USBはアナログのRCA接続である。
光デジタル出力があるのでDAC経由で繋いでみてもいいが、リモコンで音量調整が出来なくなるのが辛い。
スピーカーのJBL MODEL 4312AはTAOC スピーカーベース 300DHの上に置き、間に10円硬貨を挟んで、
銅製インシュレーターとしている。
JBL MODEL 4312Aはオーバーホールが必要だと思うが、購入した時の費用より高くなるのが確実なので無理、
なんとか好みの音で今も鳴っているのでこのまま使っている。
電源タップはノイズフィルターと極性テェック付きのaudio-technica AT-NF62を使用、一応極性は合わせている。
この中で比較的新しいものはMacBook Pro、SW-T20/USB、ケーブルぐらいで、あとは40年程前の機材だが、
とにかく、自然な音の輪郭とメリハリで、聴き疲れがなく長時間聴ける再生ができている。
いい音かどうかは部屋の状況や、耳の状態、年齢によっても変わってくるので、
それぞれに合った好みの音で聴ける機材と調整でいいのだろう。
2024年11月15日
2024年11月13日
幻燈機
MINOLTA mini35
- 製品名:スライド映写機
- 型名:MINOLTA mini35
- 投影レンズ:P-ROKKOR 75mm F2.5
- 製造年:1956年 (昭和31)
- アクセサリ:
オートチェンジャー
ストリップフィルムキャリア
縦型フィルムキャリア
ブロワ
ランプ
昔、月刊の漫画雑誌の付録に組み立て式の幻灯機があったのを思い出す。
もちろん子供用の付録なので厚紙で組み立てるようになっていて、普通の白熱電球で壁に投影するもので、
漫画や、絵などのフィルムもついていて楽しいものだった。
この「MINOLTA mini35」はスライド映写機でリバーサルフィルムを投影するものだが、原理は幻灯機である。
「MINOLTA mini35」はリバーサルフィルムで撮り始めた頃に、金属製でレトロなデザインが気にって。
中古で買ったものである。
35mmフィルム用だが、「MINOLTA MINI 16」や「MINOLTA MINI 44」もあったようだ。
同じような製品が、各カメラメーカーから発売されていたのでOEM製品だろう。
使う時はロックボタンを押しながら、カバーを上に回転させるように持ち上げるとレンズが前進する。
そしてスライドチェンジャーを上から差し込めば準備は完了である。
あとはマウントされたフィルムを上から差し込み、チェンジャーをレンズの方にスライドさせれば映写できる。
映写機用ランプは富士電球のFP-8 100V100W が適合するらしいが、今はもう廃盤となっている。
今は、なんとかランプは点灯しているが、このランプが切れたらもう交換ランプは手に入らないだろう。
- 映写機用ランプ:FP-8 100V100W 富士電球 ミノルタmini35に適合
- 口金:BA15s
- 色温度:2970K
- 全光束:1800lm
- 光中心距離:35mm
- 全長:79.4mm
- 径:25mm
ツインキャビン
「MINOLTA mini35」は少し使っていたが、オートチェンジャーを持ってなかったので使い勝手が良くなかった。
よく使っていたのは、その後に購入した「ツインキャビン 」で、投影と内蔵スクリーンへの切り替えができたので、
付属のネガキャリアを使ってモノクロネガの確認に使っていた。
「ツインキャビン」はもう手元にはないが、「MINOLTA mini35」は金属製でレトロ感があったので残していた。
今はリバーサルフィルムもデジタルスキャンして、モニターで見ることができるので、
このような機材はもう無用だろう。
2024年11月4日
2024年10月29日
2024年10月27日
2024年10月22日
モダンジャズの幻盤
ジャズの名盤を買って繰り返し聴いていると、少し飽きてくる。
その時に悪魔が「幻の名盤」と囁く、、、
上のジャズアルバムはもう幻盤ではないかもしれないが、1990年頃はまだそうであった。
- Triple Exposure / Hal McKusick(左上)
Prestige 1957年 - Angel Eyes / Duke Pearson(右上)
Jazz Line 1961年 - Jack Sheldon Quintet With Zoot Sims / Jack Sheldon(左下)
Jazz: West 1955年 - Jutta Hipp At The Hickory House Volume 1 / Jutta Hipp(右下)
Blue Note 1956年
新・幻の名盤読本(1993年5月発行)
1980年代後半から1990年代前半にジャズレコードの復刻ブームがあり、
毎月各レコード会社がシリーズで復刻LPをリリースしていた。
この時はジャズ以外のジャンルでは、メーカーも見向きもしなかったが、
クラシックは収録時間の長さ、ポップスは手軽さからCDの方がリスナーに喜ばれたのだろう。
当時はレコードの製造会社は撤退して機材も処分されてしまったが、唯一残っていた、
カッティングからプレスまでできる東洋化成が、残った機械を維持しながらジャズレコードの製造を行っていた。
それが、今もレコードを製造できる環境に繋がったのだろう。
MCA 幻のLP選集
ジャズのリスナーがCDの音が少し違うことや、ジャズとレコードの音質の相性がいいと感じ始めたこともあって、
その頃にジャズの名盤や 幻の名盤といわれるるレコードの再発が活発になっている。
CDが発売されたのが1982年で、その後アナログレコードが減少して、1987年に逆転、
その時期にジャズレコードだけが大量に復刻され、大ブームになったというのも興味深い。
2024年10月10日
2024年10月8日
2024年10月4日
2024年10月2日
2024年9月30日
Canon L3の使い方
Canon Model L3
Canon L3は1957年11月に発売されたレンジファインダーカメラです。
この機種の前にはトリガー巻き上げのCanon VTが発売されているので、順当ならばCanon VLなのでしょうが、
L1、L2、L3とLシリーズ3機種が発売されています。
その後Vシリーズ、VIシリーズ、7シリーズと続くので、Lシリーズはスピンアウトモデルのようになりました。
おそらく"L"というのはレバー式の"L"なのでしょうが、この時期ライカがM1、M2、M3と発売していたので、
その下のアルファベットのL1、L2、L3とも考えてしまいます。
そういえば、映画「2001年宇宙の旅」に登場するコンピュータ「HAL」は、
コンピュータメーカー「IBM」のそれぞれ一つ下のアルファベットでした。
L1はグッドデザイン賞を受賞したカメラで、L3も同じデザインなので完成度は高いです。
Lシリーズはコストダウンということでセルフタイマーは付けられてなく、L3はさらに最高シャッター速度は1/500、
布幕シャッター、ノブ巻き戻し、シンクロソケット無し、というシンプルなレンジファインダーカメラです。
このシンプルさがストリートスナップにピッタリで、廉価モデルでありながらプロ機のような風格です。
そういえば、Fuji X-E4もグリップ、フォーカスモードレバー、内蔵フラッシュをなくし、
ボタン、ダイヤルを減らしてコストダウンを図っていました。
こういうレンジファインダーカメラL3の使い方です。
まずはフイルムを入れます。
巻き戻しリングが、Aの位置になっていることを確認します。
巻き戻しノブをポップアップ
巻き戻しノブのロックレバーを、矢印方向に押すと巻き戻しノブがポップアップします。
L1はクランク式巻き戻しですが、このL3の羽のような形をしたレバーでノブが飛び出すというギミックもいいです。
裏蓋を開ける
底にある開閉ツマミを左に回し、裏蓋止め具を下に引くと裏蓋が開きます。
この頃のカメラは、まだフィルムマガジンが使える仕様になっているので、このような開閉ツマミが付いています。
これは開閉ツマミを回すことで裏蓋のロックや解除をすると共に、マガジンのスリットを開閉するためです。
普通のパトローネのフィルムを使っている時は、裏蓋のロックと解除のためだけです。
スリットとツメ
巻き取りスプールの下のギザギザ部分を指で矢印方向に回して、白い線が見えるようにします。
スリット下部の白線が曲がったところにフィルムを引っ掛けるツメがあります。
スプールのスリットにフィルムの先端を差し込み、スリット下部のツメにフィルムの2つ目の穴を引っ掛けます。
これでスプロケットギヤにフィルムの穴がきちっとハマるはずです。
このようなツメは、ニコンFのスプールにも付いています。
フィルムをセットする
巻き戻しノブをさらに引き上げてフィルムカートリッジをフィルム室に入れた後、巻き戻しノブを押し込みます。
少しフィルムを巻いて、フィルムの穴が上下ともスプロケットギヤにハマっているか確認します。
裏蓋を閉じる
裏蓋を閉じて、開閉つまみを右に回して裏蓋をロックします。
空写し
巻き戻しノブをポップアップさせ、巻き戻しノブを矢印方向に止まるまで回して、
フィルムパトローネ内のフィルムのたるみを取ります。
巻き戻しノブに抵抗を感じ回らなくなったらフィルムのたるみが取れているので、巻き戻しノブを押し下げます。
レンズにキャップをして、2回空写しをします。
巻き上げレバーでフィルムを巻き上げた時に、巻き戻しノブが矢印と反対方向に回転していれば、
フィルムは正しく巻き上げられています。
この時、シャッターボタン近くの赤い点も回転しますが、これは巻き上げギアの回転を示しているので、
フィルムが正しく巻き上げられているかは、必ず巻き戻しノブの回転で確認します。
巻き戻しノブの回転でフィルムの巻き上げを確認するのは、フィルムカメラの作法です。
フィルム枚数と感度のセット
ボディの角にある、フィルム枚数合わせギアを回してフィルム枚数をセットします。
減算式のフィルムカウンターなので、36枚撮りのフィルムの場合は36とセットします。
ギアを回す方向はシャッターボタンのある方向です。
巻き上げレバー軸の上面を回して、フィルム感度表示窓に使用フィルムの感度をセットします。
ISO 8〜ISO400と白昼光カラーフイルム用の赤点、タングステン光カラーフイルム用の青点がありますが、
このカメラは露出計が付いていないのでこれはメモです。
こういう表示方法でも当時はモノクロが主流だったことが伺えます。
このような感度メモは、プロカメラマンのように同じカメラを何台も使った場合や、
長期間フィルムが入ったままにした時に、入っているフィルムの種類が分かるようにするためです。
フイルムの巻き上げ
フィルムの巻き上げは巻き戻しリングの指標がAの位置で、巻き上げレバーを止まるところまで回します。
小刻み巻き上げもできます。
シャッター機構はバルナック型なので、巻き上げている時はシャッターダイヤルも回転します。
巻き上げ終わると、シャッターダイヤルの中央にある指標が右横向きになっているので巻き上げ済みか分かります。
シャッター速度のセット
シャッターダイヤルは高速用と低速用に別れたバルナックタイプです。
低速シャッターは1/30にセットします。
高速シャッター速度のセット
高速シャッターはB、1/60、1/125、1/250、1/500で、ダイヤルを引き上げたまま回してセットします。
バルナックライカのようにシャッター指標とシャッターダイヤルが離れている場合は、
フィルムを巻き上げてからシャッターダイヤルを回さないと正しくセットされないか、故障したりしますが、
L3は、シャッター指標とシャッターダイヤルが同軸で一緒に回転するので、
巻き上げの有無にかかわらずシャッター速度をセットすることができます。
シャッターボタンを押すと、高速シャッターダイヤルが回転するので指が触れないように注意します。
低速シャッターは高速シャッターダイヤルを30-1にセットしてから、低速シャッターダイヤルをセットします。
低速シャッターはT、1、1/2、1/4、1/8、1/15、1/30です。
T(タイム)でシャッターを押すとシャッターは開いたままになりますが、
低速シャッターダイヤルを1の指標に回せば閉じます。
ファインダーセレクトとピントの合わせ方
L3はレンジファインダーとビューファインダーが一眼となったレンジビューファインダーなので、
ファインダー中央の二重像を重ねてピントを合わせます。
素通しガラスなので、一眼レフのように前ボケや後ろボケは確認できません。
接眼部右下のレンジビューファインダーセレクターを回すとファインダーが、
35mmレンズ用、50mmレンズ用、RF用(拡大)に変更できます。
L3にはブライトフレームがないので、フレームが切り替わるのではなくてファインダー倍率が変化します。
巻き戻しリングをAの反対方向に回す
フィルムのセットの状態によって、36枚撮りフィルムでも36枚以上撮れることがあるので、
フィルムカウンターではなく、巻き上げレバーが途中で止まってフィルムの巻き上げが出来なくなったら終了です。
フィルムを取り出す時は、光が入らないようにレンズキャップ を取り付けます。
フィルムの前に布製のシャッター幕しかないレンジファインダー機の作法です。
巻き戻しリングをAの反対方向の黒三角マークに回します。
シャッターボタンの下側に巻き戻し指標の赤点があります。
フィルムの巻き戻し
巻き戻しノブの止めレバーを矢印方向にスライドさせると巻き戻しノブが飛び出します。
シャッターボタンの下側にある、巻き戻し指標の赤点の回転が止まるまで矢印方向に回します。
指標の赤点の回転が止まった時点では、フィルムは完全にパトローネに巻き取られず先端が出ている状態です。
フィルムを取り出し
フィルム装填時と同じ要領で裏蓋を開け、さらに巻き戻しノブを引き上げてフィルムを取り出します。
フィルムカメラでも1950年代のレンジファインダーカメラを使う時は、独特の操作が必要です。
L3のような布幕シャッターの場合は、シャッター幕焼けを防ぐために、太陽を写しこまないことや、
体の方にレンズを向けたり、レンズキャップをして持ち歩くというような注意も必要です。
けれど、機械式カメラの操作感を楽しむには、この時代のレンジファインダーカメラが一番いいかもしれません。
2024年9月14日
2024年9月12日
2024年9月7日
2024年9月5日
モダンジャズ名盤
スイングジャーナルのジャズ名盤本である。
内容はというと毎度同じで、記載されているアルバムや紹介記事も変わり映えしない。
これが発売された当時でも、ウンチク、エピソードなどは出尽くしていて、目新しいものはないので、
こういう本は1冊あれば十分だが、初めてジャズを聴こうとしている人には必要な資料となるだろう。
レコード棚から4枚取り出して、名盤を並べてみた。
左上は名盤の常連「Somethin' Else」
シャンソンの「枯葉」をハードバップに展開。
テーマを演奏して各パートがソロを取り、最後にテーマを演奏するという、
典型的なハードバップ スタイル。
Side 1
1. Autumn Leaves 10:55
2. Love for Sale 7:01
Side 2
1. Somethin' Else 8:15
2. One for Daddy-O 8:26
3. Dancing in the Dark 4:07
- Cannonball Adderley (alto saxophone)
- Miles Davis (trumpet)
- Hank Jones (piano)
- Sam Jones (bass)
- Art Blakey (drums)
右上はジャケ写で有名な「Cool Struttin'」
事務職員の女性を何度も歩かせて撮ったといわれ、ジャケ写だけでなく内容も秀逸。
これも典型的なハードバップである。
ハードバップはモダンジャズの中でも聴きやすいスタイルだ。
Side 1
1. Cool Struttin' 9:23
2. Blue Minor 10:19
Side 2
1. Sippin' at Bells 8:18
2. Deep Night 10:19
- Sonny Clark (piano)
- Art Farmer (trumpet)
- Jackie McLean (alto saxophone)
- Paul Chambers (bass)
- Philly Joe Jones (drums)
トロンボーンの名盤で、これもジャケットがいい。
モダンジャズでは、トロンボーンはサックスやトランペットに埋もれがちだが、
このアルバムで聴くと良さが分かる。
Side 1
1. Five Spot After Dark 5:18
2. Undecided 7:09
3. Blues-ette 5:31
Side 2
1. Minor Vamp 5:12
2. Love Your Spell Is Everywhere 7:07
3. Twelve-Inch 6:28
- Curtis Fuller (trombone)
- Benny Golson (tenor saxophone)
- Tommy Flanagan (piano)
- Jimmy Garrison (bass)
- Al Harewood (drums)
右下は「Midnight Blue」
ギターの名盤、ピアノに埋もれがちなギターだが、これはピアノレスにしてコンガを入れたのがいい。
ジャズギターはあまり聴かないが、これはブルージーで好きな一枚である。
Side 1
1. Chitlins con Carne 5:30
2. Mule 6:56
3. Soul Lament 2:43
Side 2
1. Midnight Blue 4:02
2. Wavy Gravy 5:47
3. Gee, Baby, Ain't I Good to You 4:25
4. Saturday Night Blues 6:16
- Kenny Burrell (guitar)
- Stanley Turrentine (tenor saxophone)
- Major Holley (bass)
- Bill English (drums)
- Ray Barretto (conga)
この4枚のうち3枚がブルーノートで、やっぱりブルーノートに名盤が多いのかも。
これらのアルバムでピアノ、トランペット、サックス、トロンボーン、ギターのジャズが楽しめるのと、
難解な演奏ではないので、これからジャズを聴こうとしている人にはお勧めのアルバムである。
2024年9月3日
SEVENTH AVENUE SOUTH
SEVENTH AVENUE SOUTH (Vinyl)
このジャケットに惹かれて買ってしまう一枚だが、南佳孝のトップアルバムだと思っている。
7作目のアルバムでSEVENTH、南 佳孝の南で SOUTHということらしいが、
静かな夜にヴァイナルレコードで聴きたい大人のアルバムである。
ジャケットの絵はエドワード ホッパーの「夜更かしの人々 Nighthawks」で1942年の作品だ。
ホッパーの作品はストリートフォト、スナップフォトを見ているようで、説明しすぎない、余白を作る、
大胆な構図というように写真的であり、また都会の孤独を感じさせてくれるので、
このアルバムコンセプトに合っていると思う。
このアルバムは1982年にリリースされた初のN.Y録音アルバムで、レオン ペンダ―ヴィスがアレンジを担当、
フュージョン、ジャズのミュージシャンを集めて制作したということだが、
ジャズということではなく、ジャジーな曲風という感じである。
サンボーンのアルトサックスのソロから入る一曲目の「Cool」でJazzyな空間に刺激され、
名曲「Scotch and Rain」で都会の夜に引き込まれていく。
ただ、ラストの「Chat Noir(黒猫)」がトニー レヴィンのアレンジなので少し異質。
「Sketch」で終わっていてもいいが、、、
このようなことは、大瀧詠一の「A LONG VACATION」でも気になった。
ラスト曲の「さらばシベリア鉄道」で、それまでは夏のイメージだったのが、急に酷寒のシベリアになる。
前曲のラストで拍手と手拍子を入れて、アンコールの体裁をとっているが違和感を感じた。
この「SEVENTH AVENUE SOUTH」では手拍子の代わりに「Sketch」で切り替えをしているのだろう。
「モンローウォーク」、「スローなブギにしてくれ」、「スタンダードナンバー」、「ブルーズでも歌って」
のようなヒット曲はないが、バランスの取れた、渋い佳曲揃いで気持ちの良いアルバムだ。
南佳孝のアルバムをヴァイナルレコードでというなら、真っ先にお勧めしたい一枚である。
2024年8月31日
キヤノンこだわりのトリガー巻き上げ
キヤノンはトリガー式フィルム巻き上げの機種を1956年から1961年にかけて発売している。
レンジファインダー機は3機種で
- 1956年 VT型:底部トリガーによる1作動 直進式
- 1957年 VT Deluxe型:底部トリガーによる1作動 直進式
- 1958年 VI T型:底部トリガーによる1作動 直進式
一眼レフは3機種で
- 1959年 Canonflex:底部トリガーによる1作動 130度回転式
- 1960年 Canonflex RP:底部トリガーによる1作動 130度回転式
- 1960年 Canonflex R2000:底部トリガーによる1作動 130度回転式
レンズシャッター機は1機種
- 1961年 Canonet:底部トリガーによる1作動 100度回転式
特にキヤノン初の一眼レフRシリーズは、3機種がトリガー巻き上げで、
1962年 の最終機種キヤノンフレックス RMだけがレバー式である。
1957年にはキヤノンもレバー巻き上げのレンジファインダー機 L2を発売しているのに、
1959年のキヤノンフレックスがトリガー巻き上げである。
1954年のライカM3がレバー巻き上げとなり、これに対抗するため、ニコンS2も発売直前に急遽ノブ巻き上げから、
レバー巻き上げに変更しているように、レバー巻き上げが標準となりつつある時代だったのだが、、、
これがキヤノンの一眼レフが低迷した要因の一つかもしれない。
キャノネットの 底部トリガー
初代キャノネットは回転式のトリガーだが、上部の巻き上げレバーがボディの底に付いたような形状で、
レンジファインダー機の直進式の方が引き金のようでトリガーらしい。
トリガーの先端は折りたたみ式で、これを起こすと巻き上げやすくなる。
キャノネット のトリガー操作
初めて使うとトリガーをどのように操作するのか迷ってしまう。
使用説明書の写真では薬指でトリガーを、中指でフォーカスレバーを操作しているようだが、
ファインダーを覗いたままだと操作しにくいのだ。
実際どのような操作をしていたのか分からないが、親指をボディの左側面に当て、中指でトリガーを、
人差し指でフォーカスレバーを操作する方がいいようで、この指使いの方がしっくりするように思う。
このトリガーは左手で巻き上げて、右手でシャッターを切るという操作なので、
速写性に優れているということだが、キャノネット の場合は連続して速く巻き上げると、
露出計の指針が不安定になり、適正な露出が得られないという欠点があるため、
絞りオートでは連射をしてはいけないようだ。
このようにトリガー巻き上げは、それほど使いやすいとは思えないので、
左指はレンズの操作のみに集中できる、ボディ上部の巻き上げレバーが主流になり、
トリガー巻き上げは採用されなくなったのだろう。
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