2019年8月21日

キヤノンFDレンズの絞りロック

FD28mm F2.8 S.C.の絞り解除状態(通常の状態)

FDレンズは自動絞りのレンズなので、手動絞りにセットしなければ絞りは開放のままである。
ミラーレスカメラに取り付けるときは、マウントアダプターの絞りロックリングをセットして手動絞りにすれば、
レンズの絞りリングを回して絞りを操作することができる。

しかし絞り連動ができない中間リングやベローズを使うときは、
FDレンズの絞りリングの操作で絞りを開閉できるように、レンズ自体を手動絞りにセットしなければならない。
その状態にするのが絞りロックレバーである。

これは「FD28mm F2.8 S.C.」だが、下側にあるレバーが絞りレバーで、
キヤノンF1の場合はシャッターを押したときにボディー側から、このレバーを反時計回りに移動させて絞りを操作する。


FD28mm F2.8 S.C.の絞りロック状態

手動絞りにするには、この絞りレバーを反時計回りに端迄スライドさせ、
その隣にある絞りロックレバーを白点からL側にセットする。
これで絞りレバーは元の位置に戻らなくなるので、絞りリングを操作して絞りを開閉することができるようになる。

ちなみに、左側にあるレバーは露出計に絞りリングのプリセット位置(F値)を伝えるレバーなので触る必要はない。
その下にある丸いピンは露出計に開放F値を伝えるピンで、ピンの高さがF値を表している。


FD100mm F2.8 S.S.Cの絞りレバー

「FD100mm F2.8 S.S.C」のように、絞りロックレバーのないFDレンズもある。


FD100mm F2.8 S.S.Cの絞りロック状態

この場合は、絞りレバーを反時計回りにスライドさせると途中で少し固くなるが、そのまま押せば端に固定されて手動絞りになる。
戻すときは少し硬いが、レバーを元の位置に押し戻せばいい。


絞りレバーストッパー

NewFDレンズのように絞りレバーをロックできないレンズは、付属の絞りレバーストッパーを使えばロックできる。
絞りレバーストッパーは反対側に長い切れ目があるが、こちら側の短い切れ目に絞りレバーを入れ、
右側にある突起を引っ掛けて固定するように使う。


FD100mm F2.8 S.S.Cに絞りレバーストッパーを取り付けた状態

NewFDレンズが手元にないので、「FD100mm F2.8 S.S.C」に取り付けてみた。
絞りレバーストッパーの短いほうの切れ目に絞りレバーを入れ、
少し反時計回りにスライドさせるとカチッという感触で固定ピンがハマリ、絞りレバーが固定される。

いずれの方法で手動絞りにしても、レンズ単体では絞りリングを回しても絞り羽根は開閉しないが、
ボディや中間リングに付けると絞り羽根が開閉するようになる。

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