2025年2月22日

場末のブルース

ミュージック アプリ プレイリスト

  1. 白い夜霧のブルース(レスター・ゴールド楽団)
  2. 黒い傷跡のブルース(アンリ・ド・パリ楽団)
  3. 初恋のブルース  (スチュアート・レンジャー)
  4. 暗い港のブルース (モダン・プレイボーイズ)
  5. 暁のブルース   (ジョルジオ・ガスリーニ)

昭和の場末のバーで流れているようなブルースだが、これがまた病みつきになる。
ムードテナー、ムードトランペットという領域だろうが、少し下品な演奏がたまに聴くのにはいい。

この中で特筆すべきは「黒い傷跡のブルース」だろう。
無名だった作曲家、ジョン・シャハテルの曲だが、演奏するアンリ・ド・パリ楽団というのも怪しげで、
ジョン・シャハテルの別名という説もある。
日本でヒットして、日活映画「黒い傷跡のブルース」で小林旭が歌っているが、
日活映画にぴったりの場末感である。

「暁のブルース」は1961年に公開されたイタリア・フランス合作映画「夜」の挿入曲だが、
マルチェロ・マストロヤンニ、ジャンヌ・モロー、モニカ・ヴィッティという錚々たる出演者にもかかわらず、
「ひまわり」や「死刑台のエレベータ」「太陽はひとりぼっち」のような雰囲気ではなく、
このプレイリストに入るような曲である。

「白い夜霧のブルース」はビリーボーン楽団でもよく知られているが、さすがに上品。
こちらのレスター・ゴールド楽団のほうが場末感がある。
このレスター・ゴールド楽団も怪しげで、いくつかのオムニバスアルバムに名を連ねているが、
詳細はよくわからない。
デクスター・ゴードンやレスター・ヤングというジャズテナーサックス奏者はいるが、、、

「初恋のブルース」はタイトルのように爽やかではない。
ロッカバラード風のバック・クレイトンのトランペットでも知られているが、
スチュアート・レンジャーのテナーサックスの方が少しムーディだ。

「暗い港のブルース」はザ・キングトーンズの歌でも知られるが、こうなるともう歌謡曲である。
オリジナルはモダン・プレイボーイズの早川博二が作曲したインストゥメンタル。
なのでモダン・プレイボーイズのロッカバラードとムードトランペットがいい。

ブルースというタイトルが付いた5曲だけのプレイリストだが、こういう曲はくどいので、
これだけでもお腹いっぱいになる。

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