2019年3月28日

x358 * 新世界物語を歩く(3)


天王寺支線の線路跡を抜けて
てんのじ村(山王町)へ



てんのじ村から眺める
昭和と平成



あの階段を探す



この階段ではない



あった
石段は綺麗になっているが当時のままだ
正面の家の土台の石積みもそのまま残っている
家の外装は変わっているが建て替えられてない
右の電柱の脇に見える
水道管のようなものは当時もあった

北井一夫さんが撮られた
老人が杖をついて上がっていた石段を
若いカップルが上がっていく
左手にこうもり傘を握り
杖をついた老人が
腰を曲げて石段を上がる

石段には流れ落ちる水が模様となり
木製の電柱のそばには自転車が
石段は左に折れ曲がり
板壁の家の脇を上へと続いていく


Olympus PEN E-P5
LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4

2019年3月26日

x357 * 新世界物語を歩く(2)


今池駅から
動物園前一番街へ歩く





ここが南海天王寺支線の踏切だった
商店街を横切って線路が通り
この左側には飛田本通停留所があった
今もアーケードは途切れている

北井一夫さんは2番街側から撮られている
こちら側が動物園前一番街だ



遮断機が降りているが電車はまだ来ない
踏切待ちの男が振り返り
カメラに視線を送る

手動踏切なのか
踏切脇の小屋の前で
踏切番が旗を振っている



天王寺支線の線路跡
今は公園になっている


Olympus PEN E-P5
LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4

2019年3月24日

x356 * 新世界物語を歩く(1)


この階段は阪堺線の今池駅の
エントランスである
南海天王寺支線の
今池町停留所は残っていない


駅前のアーケード
ここを抜けると三角公園である



この右側に阪堺線の跨線橋があるが
その下に今池町停留所があった
木造モルタルの小さな駅舎
若い女性二人が前で立ち話をしている
その後ろで男性が壁に向かって何かを眺め
足元にはゴミが散らばり
駅舎の壁は煤けている



ホルモン焼きの匂いが
辺りにたちこめる


Olympus PEN E-P5
LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4

2019年3月22日

x355 * ノスタルジー

Voigtlander Vito B
フジカラー 業務記録用カラーフィルム


2019年3月11日

x353 * 美術館前


 大阪市立美術館
階段下から見るこの姿は
変わっていない



天王寺公園が有料化の時の
美術館側の切符売り場
左右対称にあったが
左側は取り壊されている



微かにハルカスが
映り込んでいる



天王寺動物園の新世界ゲート
奥に美術館の屋根が見える
北井一夫さんがこの辺りから美術館を撮られているが
もちろん動物園を跨いで美術館に続く歩道橋もこのゲートもなく
動物園の北園と南園は地下道で繋がっていた


奥に美術館が霞み
両脇に並木と中央に花壇が
舗装されていない道にはゴミが散らばる
左側に動物園の入り口
その前をボストンバッグを肩に担いだ男が歩いている
他に人影はない
ヨーロッパの並木通りのような光景だ


Olympus PEN E-P5
LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4

2019年3月7日

x351 * 裏通り

裏通り
Olympus PEN E-P5
LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4

通天閣の裏通りで撮影している時に
おっちゃんに声をかけられる
北井一夫さんのように
「ここらは物騒やから案内したろか」ではなく
通天閣の上にある
「ち」と書いてある旗はなんやろかということだ

その時は「何やろな〜 よくわからんわ」
と答えたが後で調べてみると
「ち」ではなく「さ」で裏から見ていたようだ
これは映画「翔んで埼玉」の公開記念イベントの旗で
丸で囲んだ「さ」であった

2019年3月5日

x350 * 変わる町

Olympus PEN E-P5
LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4

昭和レトロ感が薄れてきた新世界
最初の写真の建物があった所から撮っている

縦長の看板が掛かった建物は
今は取り壊され駐車場に
片隅に隠れていた映画館が露わになった

そのためか
外壁が吹き付け塗装され
レトロな建物の雰囲気が台無しになってしまった。

2019年3月2日

フェルメール展へ

Vermeer and Dutch Art

大阪市立美術館で開催されている「フェルメール展」へ行ってきたが、日曜日でも以外と混雑していなくて、
当日券も並ばずに買えた。
団体と一緒にならなければ、ゆっくり見ることができるだろう。


大阪市立美術館

館内も混雑していることもなく、ゆったりしていた。
美術館の建設を目的に大阪市に寄贈された住友家本邸跡地に建てられ1936年(昭和11年)に開館した大阪市立美術館であるが、
1977年に大改修され今の姿になっている。
吹き抜けのエントランスホールはクリスタルガラスのシャンデリアと、イスラム風アーチの大理石のインテリアが美しい。


フェルメール展の会場

今回のフェルメール展の会場は六つのブースに分かれている

第1章 オランダ人との出会い:肖像画
第2章 遠い昔の物語:神話画と宗教画
第3章 戸外の画家たち:風景画
第4章 命なきものの美:静物画
第5章 日々の生活:風俗画
第6章 光と影:フェルメール


「取り持ち女」

フェルメールのブースに入ると正面の「取り持ち女」が目に入る。
縦143cm、横130cmでフェルメールとしては大きい作品で、男性二人の間にいる女性が取り持ち女である。
背後の人物は暗く、黄色い服を着た女性は明るく描かれているので、自然と手前の女性に視線が導かれる。
それと、右側の陶器の壺はフォーカスが合っているようにクッキリと描かれているが、
後ろの人物は少し柔らかくアウトフォーカスのようで写真的な表現を感じられるように思う。

この絵には書き直しがあるようで、後ろの男性は帽子を被らせ少し暗くして、
コインは女性の手のひらにあったのを、男の手から落ちる瞬間に描き変えて緊張感が増すようにしたようだ。


Emanuel de Witte

もう一つ興味を惹かれたのは風景画ブースのエマニュエル・デ・ヴィッテの「ゴシック様式のプロテスタントの教会」だった。
広角レンズで撮ったように柱がデフォルメされていて、中央のシャンデリアがシャープに、
周囲が少し柔らかく描かれているのもレンズを通したようで面白い。


フェルメール展パネル「手紙を書く婦人と召使い」

今回の展示は

「マルタとマリアの家のキリスト」
「取り持ち女」
「リュートを調弦する女」
「手紙を書く女」
「恋文」
「手紙を書く婦人と召使い」

の6点だったが、17世紀のオランダ絵画を代表する画家、ヨハネス・フェルメールの魅力を十分感じることができた。