2017年6月29日

Leica CLの試写

Leica CL +  Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F2.5 P

Leica CLの作動確認の試写をしてみた。
レンズは「Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F2.5 P」で、フィルムは「フジカラー SUPERIA PREMIUM 400」、
デジタル化は「フジカラーCD」である。

ASA400のフィルムということもあるのか、COLOR-SKOPAR 35mmはコントラストが強くカリッとしすぎるようだ。
ズマロン 35mmの方が良かったもしれない。



巻き上げレバーの露出計スイッチは慣れない
油断するとレバーが閉じて、オフになっている
レバーに親指を当てたままがいいようだ



露出計の針の動きが上下逆である
上に振れると露出アンダー
下に振れると露出オーバー
シャッターダイヤルの
回転方向とは合うのだが



縦吊りのストラップが微妙
ハンドストラップが付けにくい
右手で持った時に
ストラップが邪魔にならないのは良いが



小刻み巻き上げができない
巻き上げ角が180度ほどある
これは少し辛い



親指を巻き上げレバーにかけていると
シャッターの振動が伝わる
少し気持ち悪い
こういうのは初めてだ


シャッター速度は正常で、露出計も働いている。
ファインダーも明るくクリアで見やすい。
距離計は上下のズレもなく近距離、遠距離とも問題なさそう。
二重像は僅かに薄いように思うが使いにくくない。
シャッター幕も劣化が少なく、光漏れもない。

外装は綺麗ではないが、ブラックボディは使用感があるのもいい。
使っていて、この大きさがしっくり来る。
ミラーレスカメラに慣れた手には良い大きさで、
使いやすいカメラだと思う。

2017年6月24日

アナログの復活?

MICRO AP-M2 & LEICA CL

フィルムカメラがブームかどうかは別にして、中古カメラ市場ではフィルムカメラは健在で、
人気のカメラやレンズは足が速いようだ。
アナログレコードもなくなることもなく、今もプレスが続けられているようで、
レコードプレーヤーも往年のメーカーの製品は少なくなっているとはいえ、新品が手に入る。
手軽に始めてみようと思えば安価なフィルムカメラやレコードプレーヤーは手に入るので、アナログの敷居も低いだろう。
しかし、フィルムカメラもアナログレコードも突き詰めるとなると大変である。


カートリッジ:Ortofon SPU Classic G

デジタルカメラの方が、撮影コストがかからず何枚でも撮れ、すぐに結果がわかる。
フィルムの場合は、どのように撮れているか現像してみないとわからない。

フィルムの現像はラボに出せば良いが、本来フィルム写真とは撮影、現像、紙焼き全体で作品作りとされている。
そして、フィルムの良さは紙焼きをしてわかる。
しかし、ここまでしてもフィルムが良いとは限らない。
フィルムよりも、良い描写のするデジタルカメラもある。
やはりフィルムの性能を引き出すには、システムとして扱わなければならない。


トーンアーム:SME 3010R

アナログレコードも同じでレーコードの音を引き出すには、それなりのオーディオシステムがいる。

全てがセットになっている、オートレコードプレーヤーでは必要ないかもしれないが、
マニュアル操作のプレーヤーではターンテーブルやトーンアームの調整をしなければ忠実に再生できないこともある。

 ・ターンテーブルの水平調整
 ・水平バランスの調整
 ・針圧の調整
 ・ラテラルバランスの調整
 ・高さ調整
 ・カートリッジの角度調整
 ・オーバーハング調整
 ・インサドフォースキャンセラー調整

毎回することではないが、これだけの調整をして性能を引き出すことができる。
やはり、CDが便利だ。
いや、今はダウンロードしてスマホで聞く時代。
そういえば、最近はMacのiTunesで聞くことが多くなっている。


ターンテーブル:MICRO AP-M2

ジャズなどを聞いていると、レコードよりもCDの方が良いと思えるものも結構ある。
音に艶があって輪郭がくっきりして、聞きやすいのだ。
写真もフィルム時代から撮っていたけれど、デジタルの方が好きである。

ただ、アナログには何とも言えない味がある。
特に昔のアナログ製品には、道具としてのメカニカルな構造美に魅せられる。

デジタル技術も成熟していい写真、いい音が聴ける時代なのにアナログが廃れないのは、
リアルタイムに使っていた人たち以上に、デジタルで育った人たちの憧れがあるのかもしれない。

2017年6月22日

x214 * 遠い月

Leica X1
ELMARIT f2.8/24mm ASPH.
RAW現像

2017年6月20日

x213 * エントランス

Leica X1
ELMARIT f2.8/24mm ASPH.
フィルムモード:白黒High Contrast

2017年6月18日

x212 * 廃墟のように

Leica X1
ELMARIT f2.8/24mm ASPH.
フィルムモード:標準

2017年6月16日

Nikon photomic FTNの裏蓋がガタつく

フォトミック ファインダー

このニコンF フォトミックFTNは手元に届いた時、ファインダーがきちりと嵌っていなかった。
価格からして、こんなものかと思ったが、ただ単にロックレバーが、しっかり掛かっていなかっただけであった。

けれど、ロックレバーを、きちっと掛けても何だかおかしい。
少しファインダーが傾いているように見えた。
何度か付け外しをしてみると、何かがぶつかっているようだった。
ファインダーを裏返して良く見てみると、ネジが一本浮いているようだ。
多分これだろうとネジを締めると、きっちりとファインダーを取り付けることができた。
プリズムブロックを固定するネジが緩んでいたようだ。


フィルム圧板の下にあるのが固定バーである。
リベットで支えられて左右に動く

しばらく使っていると、僅かであるが裏蓋が上下に動くのを感じた。
撮影には影響ないと思うが、フィルムがズレるような気がして気持ちが悪い。

ニコンFは裏蓋の下部にある固定バーが本体と噛み合って裏蓋を固定しているが、
このバーを固定しているリベットが磨耗して押さえる力が弱まっているのが原因だ。


裏蓋を外すと巻き取りスプールの下のシルバーの突起が
戻りフィルムカウンターをリセットする

それと、フィルムカウンターをリセットする部品のバネが強くて、
裏蓋を押し下げるので上下に動いてしまう。


フィルム片2枚

そこで、固定バーが本体と噛み合う力を強めるために、フィルム片を固定バーの隙間に入れてみることにした。
フィルム片は2枚重ねるのが丁度良いようだ。


裏蓋と固定バーの間に入れる

フィルム片2枚を裏蓋と固定バーの間に入れるのだが、固定バーの左端に本体と噛み合うレバーがあるので、
その近くに差し込む。
このとき、2枚のフィルム片は光沢面でない方を合わせるのが、ズレにくくて良さそうである。


裏蓋と固定バーの間にフィルム片が入っている

あとは何度か裏蓋開閉ノブを回してズレないか確認。
フィルム片を下までピッタリ入れる方が滑りにくいようである。
これで裏蓋のガタがなくなった。

これによって、フィルム片が外れて故障の原因になることもあるので、自己責任ということで。

2017年6月13日

x211 ビルヂング

Leica X1
ELMARIT f2.8/24mm ASPH.

OLYMPUS PEN E-P5
LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4

Leica X1
ELMARIT f2.8/24mm ASPH.

OLYMPUS PEN E-P5
LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4

Leica X1
ELMARIT f2.8/24mm ASPH.

Leica X1
ELMARIT f2.8/24mm ASPH.

2017年6月11日

x210 * 明暗

Leica X1
ELMARIT f2.8/24mm ASPH.
オペラ・ドメーヌ 高麗橋
辰野金吾が設計した
煉瓦造の保険会社の社屋
今は結婚式場として使用されている
隣接して浪速教会がある

2017年6月9日

x209 * 光と影

Leica X1
ELMARIT f2.8/24mm ASPH.
大阪 本町
綿業会館

リットン卿の率いる国際連盟満州事変調査団の来館
大阪師団管区司令部による徴用
占領軍による全館接収
激動の昭和史を生きた建築である

2017年6月7日

x208 * 光射す

Leica X1
ELMARIT f2.8/24mm ASPH.
小西儀助商店
大阪道修町の薬問屋
重要文化財で非公開である
今はボンドで有名なコニシ株式会社の
事務所として使用されている

2017年6月5日

Leica X1に惹かれる

緒川たまきさん

最初にLeica X1で撮っている映像を見たのは、ずいぶん前だが、日曜美術館の「木村伊兵衛 天然色でパリを撮る」であった。

木村伊兵衛氏は1954年にフランスに渡り、開発されたばかりのASA10のカラーフィルムでパリ界隈をスナップしているが、
この時、カルティエ ブレッソンの紹介で、ロベール ドアノーにパリの下町を案内してもらっている。

その時の足跡を辿り、緒川たまきさんが木村伊兵衛氏と同じアングルで撮っていたが、
使っていたのが、36mmビューファインダーと自動開閉キャップを付けたLeica X1のスチールグレイ モデルで、
いい色味とトーンで撮れているのに驚いた。
このときは、写真集を手に撮影場所を探しだし撮っているが、撮影した場所も当時とは変わってしまっているようだった。

上の雑誌に掲載されている写真も緒川たまきさんがX1で撮っているパリのスナップだが、
地味とも思える渋い色味はX1独特のものだ。

X1は、いわゆるコンデジといわれるカメラだが、バルナックライカのようなフォルムと、
換算36mmのエルマリートの描写は特別である。
使い勝手には不満な所もあるが、透明な空気感や立体感を感じさせてくれるシャープな描写や渋い発色に惹かれる。

木村伊兵衛 天然色でパリを撮る:NHK 日曜美術館 - NHKオンライン
このサイトで、緒川たまきさんの4枚の写真をみることができる。

2017年6月3日

BORN TO BE BLUE * チェット ベイカー

公開済み

チェット ベイカーの映画『ブルーに生まれついて』を観た。
これはドキュメンタリーではなく、イーサン ホークがチェット ベイカーを、
売れない女優のジェーンをカルメン イジョゴが演じている。
伝記映画というよりも、フィクションの部分もあるので厳密には伝記風だろうか。

チェット ベイカーはアート ペッパー等と共にウエストコースト ジャズで活躍していた。
ニューヨークを中心とする東海岸は黒人のジャズマンが多かったのに対して、
ロサンゼルスを中心とする西海岸ではユダヤ系や白人のジャズマンが多かった。

レコード会社はコンテンポラリー レコードやパシフィック ジャズ レコードがあるが、
この映画に出てくるリチャード(ディック)ボックはパシフィック ジャズ レコードのオーナーだったが、
1957年にリバティ レコードに買収されている。


『ブルーに生まれついて』予告編

この映画は麻薬の売人から暴行を受け、顎を砕かれ前歯を全部失ったチェット ベイカーが、
再起を果たしニューヨークのバードランドへ再び出演するまでの、
1970年前後から1973年前後の出来事を描いている。
チェット ベイカーは、本当はかなりのワルだったようだが、ここではダメ男に描かれていて、
このような破滅的、退廃的なジャズミュージシャンを支える、理想的な女性としてのジェーンが魅力的である。
そして、ラストでは、あ〜やってしまったという絶望感が・・・

この映画は絵になるシーンも多く、一瞬一瞬をスチール写真と捉えても面白く、
また、ジャズを知らなくても音楽と映像と、せつないラブストーリーを楽しめるだろう。
そして、フラッシュバックで現れるモノクロのシーンは、
50年代、60年代ジャズの雰囲気を醸し出していて、ジャズ好きには堪らない一瞬である。


My Funny Valentine: Chet Baker

「マイ ファニー ヴァレンタイン」はチェット ベイカーの代表曲の1つで、多数収録しているが、
イーサン ホークは、この録音をコピーしたのだろうか。
このようなチェット ベイカー歌い方にジョアン ジルベルトが影響され、
ボサノヴァが誕生したとも言われている。


My Funny Valentine: Ethan Hawke

イーサン ホークが歌っている「マイ ファニー バレンタイン」
さすがに役者だけあって、雰囲気を見事に捉えている。


Helima and Chet Baker, Redondo Beach, 1955

チェット ベイカーの中性的な歌声はあまり好きになれないので、
ボーカルを含まないレコードを少し持っているだけだが、
何故か興味を惹かれるのは、ウィリアム クラクストンの写真の影響だろうか。

ウィリアム クラクストンの後ろに飾られている写真が、1955年に撮影された「Helima and Chet Baker」だ。
トランペットを持ったチェット ベイカーと2番目の妻、Helimaとのショットである。
この映画に登場するジェーンは架空の女性なのだが、この写真のHelimaをイメージしていることはよく分かる。

生涯ジャンキーだったチェット ベイカーは、1988年5月13日にオランダのアムステルダムのホテルの窓から転落死する。
事故死とか自殺とか他殺とか言われているが、真相は定かでない。

2017年6月1日