2024年4月25日

サニー16ルール

ISO感度400、シャッタースピード1/500、絞りF16

「Sunny Sixteen rule」というのは晴天順光で空の明るさを基準とした露出決定方法で、
マニュアル露出を理解するのに有効な方法です。

これは絞り値を16にセットして、ISO感度に近いシャッター速度で撮ると、
光の当たっているところは適正露出になるという法則です。
晴天の時は明るさは変わらないので、一度セットしたら変更なしでそのまま使えます。

例えば、ISOを400にセットしたなら、シャッター速度を1/400または1/500にして、
絞りをF16にするという露出設定方法です。
ISOを200にセットしたならシャッター速度を1/200または1/250にして絞りをF16に設定します。

これを基準に絞り値を変えれば下のように、いろいろな天候条件に対応できます。
  • F16 = 快晴 (鮮明な影)
  • F11 = 少し雲のある晴れ (少し鮮明な影)
  • F8 = 曇り (僅かな薄い影)
  • F5.6 = 暗い曇り (影なし)
  • F4 = 日陰 / 日没 (影なし)

サニー16ルールで撮影(補正なし)

上のようなシチュエーションには、サニー16ルールがピッタリです。
高架下ですが光の射しているところは適正露出で、影になっているところはアンダー露出と明瞭に描写されます。

実際は、F16では回折ボケもあるので、絞りF11でISO感度を1段下げて使うこともあり、
また暗部を明るくしたい時は、これをベースに絞りやシャッタースピードで調節します。

オート露出では露出補正をしても、AEロックをかけないと露出の測定箇所により明るさが変化しますが、
これは固定露出なので、どこでも一定の露出になります。

ミラーレスカメラでは、ファインダーやモニターで露出の状態を撮影前に確認できるので、
少し調整しながら撮ることもでき、ストリートスナップでも使いやすいです。

2024年4月12日

Canon S 50mm F1.8のフードとフィルター

CANON LENS 50mm f:1.8 メタルフード 
 
 「Canon S 50mm F1.8」はS40という内径42mmのカブセ式レンズフード が一般的です。
昔、キャノンVI Lでこのレンズを使っていた頃も、S40のフードを付けていました。

この金属製のレンズフードは、S40に比べると角の部分が尖ってなくて丸みを帯びていて、
50mm f:1.8の刻印だけなので初期のものかもしれません。


 CANON LENS 50mm f:1.8 のフード部と取り付けリング

レンズに取り付ける下部の枠に、上部のフードがねじ込まれているだけなので分離できて、
間にシリーズVIフィルターを挟んで使用できるようになっています。


手前中央がシリーズ5.5フィルター

シリーズフィルターは今では見かけることはありませんが、古いレンズにはよく使われていました。
フィルムライカCL用の「Leica Summicron-C 40mm F2」はシリーズ5.5フィルターを付ける仕様で、
レンズの銘板の上にフィルターを置いてフードで固定するという方法です。


Canon 36mm径平型フィルター

けれど、一般的には上の平型フィルターと同じような、40mm径の厚みのない平型フィルターを使います。
シリーズフィルターや平型フィルターを使うのは、フードによる撮影像のケラレを避けることもありますが、
それよりもレンジファインダーカメラでは、フードでファインダーが塞がれる部分を少なくすることでした。


Canon L3のファインダー

Canon L3に「Canon S 50mm F1.8」を取り付けると、フードを付けない時は全くファインダーを覆いませんが、
フードを付けると、ちょうどフードの部分でファインダーの右下を覆ってしまいます。


マルミ 40mm径 UVフィルター

今では40mm径の平型フィルターも手に入りにくいので、こうような一般的なフィルターを付けることもできます。
この「マルミ 40mm径 UVフィルター」はレンズ先端の外径と全く同じなので、カブセ式のレンズキャップ や、
レンズフード を取り付けることができます。


マルミ 40mm径 UVフィルター + CANON LENS 50mm f:1.8 メタルフード

その場合は平型フィルターを付けた時よりも、レンズフード が少し前に飛び出します。
平型フィルターにフードを付けてもファインダーは大きく塞がれるのですが、さらに塞がれることになります。

このように、レンジファインダーカメラの場合は一眼レフと違って、レンズフードは邪魔者でした。
ただ、今のようにコーティングが発達してなかったので、レンズフードは必須でしたが、、、
レンジファインダーカメラ用のレンズフードに穴あき型が多いのはファインダーを塞ぐ部分を少なくするためです。

レンジファインダーカメラというのは使いにくいカメラですね。
一眼レフが主流になったことが、こういうところからも伺えます。


Fuji X-E4 + Canon S 50mm F1.8 + マルミフィルター + Canonフード

ミラーレスカメラで使う場合は、厚みのあるフィルターやレンズフードを付けても問題ないので、
光学ファインダーのデジタルカメラよりもオールドレンズを活かせますね。