2022年1月24日

真珠の耳飾りの少女

真珠の耳飾りの少女:スカーレット ヨハンソン

この映画はヨハネス・フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」にインスパイアーされた、
トレイシー シュヴァリエの小説をもとにしていて、
スカーレット ヨハンソンがフェルメールの家に使用人として入る、タイル絵師の父を持つグリートを演じている。
2003年の作品なのでヨハンソンにとっては比較的初期なのだが、台詞が少なく、仕草や表情での演技が多いこの作品は、
最近のアベンジャーズなどのアクション ヒロイン以上に、ハマり役ではないだろうか。

映像はフェルメール絵画の色彩や構図を再現しているところもあり、
まるで絵画の色調と光の世界を切り取ったかのような、美しさに仕上がっている。

この絵のモデルは実在したのか、フェルメールの想像なのかも不明であるが、
この映画ではフェルメール家の使用人として扱われ「真珠の首飾りの女」が完成した頃の話として物語が進んでいく。
そして、この物語の中にはフェルメールの絵に於ける、三つのポイントが描かれている。


窓ガラスを拭いた後フェルメールが光に気づくシーン

窓からさす斜光をを使った表現の、きっかけとなるシーンである。
「アトリエですが・・・ 窓を拭いても?」
「光が・・・ 変わりますが」
と、グリートがフェルメールの妻に許可を得て窓ガラスを拭いたのち、フェルメールが光に気づくシーンである。
タイル絵師の父を持つグリートは光、色彩、構図に優れた才能を持っていた。


カメラ オブスキュラのシーン

フェルメールが、カメラ オブスキュラをグリートに見せて説明するシーンもある。
「箱をのぞいて描くの」と聞かれ、「参考になる」と答えるのは、
フェルメールが、カメラ オブスキュラを使って絵を描いていたという仮説に基づいているのだろう。
このことは「フェルメールの謎」というドキュメンタリー映画でも追及を試みている。


椅子を除けるシーン

描きかけの絵を見て構図が悪いと思ったグリートが、手前に描かれている椅子を除けるシーンで、
これがフェルメールへの構図のヒントとなり、描き直すことになる。
いずれにしても、これらのシーンは「真珠の耳飾りの少女」にインスパイアーされた仮想の物語なのだが、
実際にあった出来事のように引き込まれていくのは、スカーレット ヨハンソンの物静けさな演技によるものだろうか。

そして、このあとフェルメールはグリートをモデルにして「真珠の耳飾りの少女」を描きあげるのである。

 
ライカM6を構えるスカーレット ヨハンソン

2022年1月20日

L-Mマウントアダプター

L-Mマウントアダプター  左:切り欠きなし 右:切り欠きあり
 
L-Mマウントアダプターを使うときに気を付けないといけなことは、
マウント部に切り欠きのあるタイプと切り欠きのないタイプがあることだ。
切り欠きタイプは、右側のようにマウントの一部がカットされて細くなっている。


切り欠きによりフォーカスレバーがアダプターに接触しない

無限遠でロックするフォーカスレバー付きのレンズを使うときは、切り欠きのあるアダプターを使うことである。
無限遠ロックを解除するとき、レバーを押し下げてから回転させるため、
切り欠きがないと、レバーがマウントアダプターに当たって下がらないからである。


突起付きのMマウントレンズ リアキャップ

また、レンズを外すときにL-Mマウントアダプターだけがカメラのレンズ マウントや、
別のマウントアダプターに残ってしまうことがあるが、これを外すには突起付きのレンズリアキャップを使う。
レンズリアキャップの外側に3箇所突起がついていて、これをL-Mマウントアダプターの窪みにかみ合わせて回せば簡単に外れる。
このタイプのMマウント リアキャップは、必需品なので一つは持っておきたい。


左:90mm用 右:21-35用

ミラーレスカメラだと問題ないが、ブライトフレームを持つMマウントカメラでは、
レンズによってL-Mマウントアダプターを変えないと、正しくブライトフレームが切り替わらない。

90mm、21-35、135と表記されているのは、表記された焦点距離のレンズを装着したとき、
正しくブライトフレームが切り替わるということであり、4本のバヨネット爪のうち左側の爪の長さが違っていて、
これで焦点距離に対応したブライトフレームに切り換えるようになっている。

2022年1月15日

Fuji X-E4とIndustar-22 50mm F3.5



Fuji X-E4に
Industar-22 50mm F3.5を
「Leica L Mマウントアダプター」と
「SHOTEN マウントアダプター LM-FX」
の組み合わせで取り付けている




ロシア製レンズなので
遥かにマウントアダプターの方が
コスト高である

2022年1月13日

2022年1月7日

モノクロ写真とモノクロ映画

ガス燈:1944年
イングリッド バーグマン

モノクローム写真を撮っていると
モノクローム映画を見るのが
楽しくなってくる


真昼の決闘:1952
グレース ケリー

光の描写や
フィルムによるグレートーン
が美しい


にがい米:1949年
シルヴァーナ マンガーノ

モノクローム映画の全盛期で
フィルムのラチチュードや粒状性が良くなった
'40年代後期から'50年代がいい