キヤノンP(ポピュレール)
フィルムカメラ界隈の片隅では、キヤノンのレンジファインダーカメラP型が人気のようだ。
このP型はポピュレールという機種名で、VI型の廉価版として1959年に発売された60年以上前のカメラである。
コスト削減のためVI型の3段変倍式のファインダーではなく、35mmレンズで全視野の等倍ファインダーになったが、
このファインダーが大きくて、明るくて、見やすいのも人気の一因だろう。
視野枠はアルバダ式ブライトフレームで35mmレンズ用、50mmレンズ用と100mmレンズ用が表示され、
パララックスも自動補正される。
キヤノンVIL
レンジファインダー部の前面はVI型のように凹凸がなくスッキリしている。
これもコスト削減のためと思うが、逆に最近のデジタルライカM型のようで現代的なデザインになっている。
P型は「キヤノンV型〜P型の比較」でもわかるように、ファインダー以外はVI型と同じなので、
廉価版といえど性能が劣っているわけではない。
ファインダーだけだと、VI型のファインダーは50mmレンズ用で等倍なのでライカM3と同じ、
P型は35mmレンズで全視野なのでライカM2と同じだが、ファインダー倍率はM2が0.72倍なので、
等倍のP型の方が優れているともいえる。
キヤノンPのファインダー(新タイプ?)
キヤノンPのファインダー(旧タイプ?)
ただ、キヤノンPのファインダーは35mmレンズ用、50mmレンズ用、100mmレンズ用の視野枠が常時現れていて、
これを切り替えることはできない。
このファインダーは特に35mmと50mmの混在が紛らわしくて、どちらの枠だったかなと戸惑うのである。
キヤノンVI型のファインダーは35mmレンズ用を選ぶと視野枠はないが、50mmレンズ用を選ぶと、
50mmと100mmの視野枠が現れるだけなので、スッキリとしていて混乱することがない。
キヤノンF-1を使っていた頃、レンジファインダー機としてVIL型とP型を候補にしたが、
このファインダー視野枠のことだけでVI型を選んだ。
常に見るファインダーなので、見にくいと感じたらストレスになる。
ただ、視野枠のことが気にならないのであれば、VI型よりP型がお勧めである。
もしVI型にP型のファインダーを組み込み、採光式視野枠でレンズの焦点距離に合わせて、
視野枠を切り替えできれば最高のカメラである。
そして露出計内蔵にこだわった7型ではなく、それがVII型であったなら迷わず、それを選ぶだろう。


















































