2018年8月30日

ライカ ユニバーサルファインダー VIOOHの分解

ライカ ユニバーサルファインダー VIOOH

ライカのユニバーサルファインダー VIOOHだが、実用に問題がない程度にうっすらと曇っているので、
分解してクリーニングしてみた。


VIOOHの接眼部

今回のVIOOHの分解はプリズムが収まっている後ろの部分である。
特に難しいことはなく、後ろカバーの4本のビスを外すだけだが、このように古い機材はビスが固着して外れにくいものもある。
幸いこの個体のビスは簡単に回った。


ビスを取り外した裏蓋

相性などから、外したビスは元のビス穴に戻すのが無難なので、穴の位置に対応させて並べておく。
裏蓋はしっかりとはまっているので、接眼部に指を掛けて、少し上に持ち上げるようにして引っ張ると外れやすい。


本体と裏蓋

裏蓋を外すと中にプリズム部品があり、裏蓋には接眼レンズが付いている。


接眼レンズ

裏蓋の接眼レンズの内側には小さな黒点が付着している。


プリズムブロックを止めているビス

プリズムブロックは、ドライバーの先にある2本のマイナスビスを外せば分離できる。
このネジも固着していないので簡単に外せた。


プリズムブロックとフレーム全開のフロントレンズ

プリズムブロックは中に置いてあるだけなので、ビスを外した後で本体を逆さまにすると取り出すことができる。
本体の奥にはフロント部分のレンズが見えているが、
35mmの状態にしておくと、このようにフレームは全開になるのでクリーニングしやすい。


分解した部品

このようにバラした状態で接眼レンズとプリズムとフロントレンズの後部をクリーニングした。
汚れは少なかったが、少しは綺麗になったような気がする。

後は逆の手順で組み立てていけばいいが、ゴミの侵入に気をつけないと、
小さなゴミでもファインダーを覗いた時に目立ってしまう。
今回も裏蓋をはめてビス止め前に確認するとゴミが混入していたので、裏蓋を外してブロアーで吹き飛ばした。
必ず裏蓋をビス留めする前にゴミの確認をしたほうがいい。

元々あったゴミはなくなり少しクリアーになったようだが、まだ僅かに曇りがあるのはフロントレンズ側なのかもしれない。
とりあえず簡単な分解で、ゴミがなくなっただけでも見やすく感じるようになった。

2018年8月28日

Nikon AR-1をLeica IIIに付けてみる

Leica III + Nikon AR-1

ニコンAR-1はニコンF用のソフトレリーズボタンだが、
これを同じようなシャッターボタン被せ式のアクセサリーを使うLeica III型に付けてみた。


Nikon Photomic FTN + AR-1

ニコンFはバルナックライカのシャッターシステムを取り入れていて、軍幹部の後方にシャッターボタンがあり、
レリーズ穴も付けられてないのでシャッターボタンに被せるように取り付けるアクセサリーを使う。
内部なので見えにくいがシャッターボタンの周囲にネジが切られていて、それにAR-1などをねじ込めるようになっている。


シャッターリングを取り外した状態

ニコンFのシャッターボタンのリングはフィルム巻き戻しを兼ねているので取り外せないが、
ライカIII型はシャッターリングを左に回すと取り外すことができる。

ライカ III型もシャッターボタンにはレリーズ穴が付けられていないので、
シャッターリング用のネジを利用するが、ネジの径はニコンFと同じなのでAR-1を取り付けることができる。


まだ少しねじ込みシロがある状態で止める

取り付ける時に注意することは、AR-1にライカIII型のシャッターボタンが押し込まれてしまわないギリギリのところで、
ねじ込むのをやめることである。
さらにねじ込んんでしまうと、ライカIII型のシャッターボタンが押されたままになって使うことができない。


Nikon Photomic FTN + AR-1

このように取り付けに制限はあるがライカIII型でも使える。
ただ、ニコンFアイレベルファインダーに取り付けた時と同じで、あまり使いやすいとは思えない。
やっぱり、AR-1はニコン フォトミックFTN向きなのだろう。

2018年8月26日

2018年8月24日

KENKO Auto Teleplus 2X NT

KENKO Auto Teleplus 2X NT

ケンコーは1965年頃からテレコンバーターを発売しているが、このコンバーターはテレプラスではなく、
オートテレプラスとなっているので、おそらく初期の頃のものだろう。
外側に付けられた連動ピンとカニ爪がギミックであるが、後には連動ピンが鏡胴内部に入った製品もあるようだ。

かなり古いオートテレプラスだが、レンズも綺麗で曇りもないので実用になりそうだ。


対応絞り値

周囲のデザインや外付けの絞り連動ピンもクラシックで、絞り値などの印字もチープな銀色だが、
なんとなく懐かしさ感じる仕上げである。
同じような外観でコムラー テレモアというのもあった。


オートテレプラスのマウント部

装着する時はオートテレプラスにレンズを付けてからボディに取り付けないと露出計と連動しないのだが、
オートテレプラスのマウントが固くて取り付けられない。

オートテレプラスのレンズ側のマウントを見てみると、マウントベースよりも板バネになる部分が厚いようだ。
ニコンFボディのマウントはベースが厚く板バネになる部分が薄いので、この違いが取り付けが固くなる原因かもしれない。


リヤーキャップを持って回わす

それとレンズを装着する時にオートテレプラスの持つ場所に困る。
シルバーのリングは連動ピンがレンズのカニ爪に掛っているだけで、くるくる動くので持つことができない。
鏡胴の部分も狭くてツルツルしていて持ちにくいので、リヤーキャップを持ってレンズを回してなんとか取り付けられた。


Nikon Photomic FTN + KENKO Auto Teleplus 2X NT + NIKKOR S.C Auto 50mm F1.4

フォトミックFTNのボディには、普通にレンズを取り付けるようにセットすると、
オートテレプラスの爪にファインダーの連動ピンがはまって開放F値も正しくセットされた。


取り外しはレンズから

レンズとオートテレプラスの分離は硬くて大変なので、取り外す時はレンズを外してからテレプラスを外す方がいいだろう。
このように取り付けが固いのは、この個体だけかもしれないが面倒なことだ。


Olympus PEN E-P5 + KENKO Auto Teleplus 2X NT + NIKKOR S.C Auto 50mm F1.4

PEN E-P5に取り付けると35mm判換算で200mmになるが、
E-P5なら光学テレコンよりもデジタルテレコンの方が便利だと思う。
そして、この場合は露出計連動ピンは意味をなさず、飾りなのでカニ爪と噛み合わせる必要もない。

オートテレプラスを使って撮ってみたが、少しフワッと甘く感じるのは、
「NIKKOR S.C Auto 50mm F1.4」のこの個体の性質である。







Olympus PEN E-P5
NIKKOR S.C Auto 50mm F1.4
KENKO Auto Teleplus 2X NT

2018年8月22日

x301 * 夏が行く

夏が行く







Olympus PEN E-P5
M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 ⅡR
FCON-P01フィッシュアイコンバーター

2018年8月20日

Olympus FCON-P01 フィッシュアイコンバーター

Olympus FCON-P01

  • マスターレンズ:M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 Ⅱ
            M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 ⅡR
  • レンズ構成:3群3枚
  • 倍率:0.74倍
  • 着脱方式:バヨネット構造
  • 焦点距離:10.4mm(35mm判換算20.8mm相当)
  • 画角:120°
  • 最短撮影距離:0.19m(撮像面から)
  • 最大撮影倍率:0.11倍(35mm判換算0.22倍相当)
  • サイズ:最大径×長さ Ø62×38mm
  • 質量:112g

「フィッシュアイコンバーター FCON-P01」で、これは第2世代のペンの頃なので、7年前の製品である。
このフィッシュアイコンバーターは35mm判換算20.8mm相当で画角が120°なので、
デフォルメの強い超広角レンズのようで使いやすい。


FCON-P01 & M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 ⅡR

コンバータ本体は樹脂製で黒い飾りベルトは金属、フロントキャップは樹脂製の被せ式である。
保護フィルターは付けられないので、むき出しの大きなレンズに手が触れないように注意が必要である。


FCON-P01 + M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 ⅡR

「M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 ⅡR」のデコレーションリングを取り外して取り付けるが、
マスターレンズにフィルターを付けている場合は外さないと取り付けられない。
装着はバヨネット式なのでFCON-P01の位置マークを合わせて嵌め込み、右に90度回すとカチッと音がして固定される。


PEN E-P5 + M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 ⅡR + FCON-P01

これは焦点距離14mmの状態だが、通常はこのように14mmの広角端で使うが、
最短撮影距離が19cmなので、レンズ先端から3cm程度まで近寄れる。
「M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 ⅡR」に合わせて設計された専用コンバージョンレンズなので、
解像度も悪くないようだ。


アングルを上下に傾けると
フィッシュアイレンズらしくなる

水平アングルでは
超広角レンズのようだ

船体の湾曲が面白い

Olympus PEN E-P5
M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 ⅡR
フィッシュアイコンバーター FCON-P01

2018年8月16日

Marantz PH-1 Phono Equalizer

Marantz PH-1 Phono Equalizer

  • 型式フォノイコライザーアンプ
  • 入力感度/インピーダンスMM High:3mV/47kΩ
                  Low:3mV/1kΩ
                  MC High:0.3mV/100Ω
                  Low:0.1mV/3Ω
  • 定格出力/インピーダンス280mV/200Ω
  • オーバーロード100mV~250mV(MM、1kHz)
  • RIAA偏差20Hz~100kHz ±0.2dB
  • EQ特性RIAA / 500Hz・2.2kHz(I)
                     Europe SP1 / 250Hz・Flat(II)
                     Europe SP2 / 250Hz・5.8kHz(III)
                     OLD SP / Flat・Flat(IV)
  • SN比(Aカーブ)MM / 84dB
              MC / 76dB
  • 全高調波歪率0.001%
  • 消費電力11W
  • 最大外形寸法幅250 x 高さ84 x 奥行215mm
  • 重量4.7kg
  • 発売:1991年

フォノイコライザーアンプは、今でもマランツのPH-1を使っている。
このPH-1は、DAC1を中心にしたマランツのコンパクトシステムのコンポーネントで、
CDが主流となり始めた頃に開発されたフォノイコライザーアンプなので、特徴的な内容をもった製品だ。
MC型対応に昇圧トランスを搭載、MCとMMの専用入力端子を備え、全段ディスクリート構成のNF-CR型イコライザーを採用し、
3種類のSPレコードのイコライザーも備えて、全てのアナログレコードに対応できる。


Marantz PH-1 Phono Equalizerのカタログ

このシリーズはシステム全体の名称はなく、カタログにも「Heart of Marants」と書かれているだけだ。


システム構成

システムはコントロールモニターのDAC-1、出力50WのモノラルパワーアンプのDMA-1、
同じく出力30WのモノラルパワーアンプのMA-7Aと、このフォノイコライザーアンプPH-1で構成される。


イコライザースイッチとファンクションスイッチ

左端が電源ボタン、右側にある二つのダイヤルの左側はイコライザースイッチで、
RIAA、EUROPE SP1、EUROPE SP2、OLD SPの4種のイコライザーカーブを選ぶことができる。
右側がファンクションスイッチで、MC(LOW)、MC(HIGH)、MM(LOW)、MM(HIGH)の4種のカートリッジを選ぶことができる。

ただ、デザイン重視のためか、この切り替えスイッチが小さすぎて使いにくいのが難点だ。


Marantz PH-1 Phono Equalizerの背面パネル

背面にはMCとMMの2系統の専用入力端子を備えているが、
カートリッジを変えた時はレコードプレーヤーからの出力コードを差し替えないといけない。
音質を考慮してのことかもしれないが、1系統の入力でファンクションスイッチの切り替えに連動する方が使い易い。

少し使いにくいところもあるが、さすがに音質は最高である。
フォノイコライザーアンプはレコード盤から拾った微弱な信号を増幅し、
低域を小さくして高域を大きくするように録音されたイコライザーカーブを元に戻すという役割だが、
これを見事にこなしている。

2018年8月14日

x299 * 校舎














Olympus PEN E-P5
Leica Summar 5cm f2(1)
Voigtlander NOKTON 25mm F0.95(2,3,4,5)
2014年7月 撮影