2024年2月26日

Helios-44-2 58mm F2

Helios-44-2 58mm F2
  • 焦点距離:58mm
  • レンズ構成:4群6枚(ダブルガウス型)
  • 絞り:F2.0〜F16
  • 絞り羽根:8枚
  • 撮影距離:0.5m〜∞
  • フィルター径:49mm
  • マウント:M42
  • 質量:230g
  • 製造:VALDAI
  • 発売年:1979年

ロシアレンズは、カールツアイス・イエナのテッサーがインダスター、ビオターがヘリオス、
フレクトゴンがミール、ゾナーがジュピターということで、
Helios-44-2 58mm F2はカールツアイス・イエナのBIOTARがベースですが、全く同じではないようです。

KMZ製 HELIOS-44(Zenit-M39マウント)の後継レンズで1958年からKMZ, VALDAI, MMZで製造されたようですが、
この個体はHELIOSやJUPITERを作っているVALDAI工場製になります。


VALDAI工場のロゴ付き

72年のKMZ製がオリジナルに近くシャープに写るようですが、見かけるのはほとんどVALDAI製で、
このレンズにも"串刺しおでん"のようなVALDAIのロゴが付いています。
品質や性能の良さはKMZ、MMZ、VALDAIの順らしいです。


Helios-44-2 58mm F2 マウント部

M42マウントの一眼レフ用レンズですが、レンジファインダーカメラのL39マウントより、
マウントねじサイズが3mm大きいだけなので、マウント部分は小さいです。


絞り羽根の油滲み

絞り羽根に油滲みのある個体も多いようで、このレンズもたっぷり油滲みがありますが、
絞り羽根は固着していないので、このまましばらく使えそうです。


KMZロゴのレンズキャップ 

レンズキャップ は、ZENITの文字とKMZ工場のロゴ付きのビニール製カブセ式が付いていました。


Made in USSR

Made in USSRなので、ロシアレンズと呼んでいますが正確にはソビエトレンズです。



グルグル暈けが出るといわれていますが、普通に撮ったのでは出ないようです。
個体差もあると思いますが、絞り開放で条件が揃わないとダメなようで、
出たとしても強烈なグルグル暈けでないので、あまり期待しない方が良さそうです。

私は58mmの焦点距離と軽さが狙いだったので、むしろ良かったのですが、
グルグル暈け狙いの場合はがっかりするでしょう。

58mmのレンズで、この軽さと大きさはAPSCのミラーレスカメラで使ってもバランスがいいように思います。

2024年2月23日

2024年2月19日

58mmレンズという選択

NIKKOR S Auto 5.8cm F1.4 & Helios-44-2 58mm F2

ニコンとロシアの58mmレンズであるが、焦点距離58mmのレンズは、初期の一眼レフカメラで、
50mm F1.4レンズが開発されるまでの一時的なレンズだったので短命なモデルが多い。

今使っているカメラはAPSCセンサーのミラーレスカメラなので、58mmという焦点距離のレンズが都合がいい。
それは、APSCはフルサイズと比較すると約1.5倍にクロップされるので、58mmは87mmの画角となるからだ。
これは、85mmと90mmの中間で、どちらにも対応できそうな気がする。
ただ、58mmという焦点距離のレンズは一眼レフ用しかないので、大きくて重いのが難点である。

もう一つ、潤沢に中古市場にある50mmオールドレンズが、中望遠の75mmになるので、
マイクロフォーサーズからAPSCに乗り換えた理由もここにある。


マウントアダプター付き

フィルムカメラで撮っていた頃はは20mmや28mm、35mmでよくスナップをしていたが、
最近は広角レンズでの尖ったスナップよりも、中望遠での丸いスナップのほうが安心して撮れる。

使用するレンズの焦点距離は、年齢に比例すると昔から言われていたが、それを実感するようになってきた。

2024年2月17日

Yashica Electoro 35 GS 通電

黄色のランプが点灯したElectoro 35 GS

外観が綺麗になったElectoro 35 GSですが、電気回路が動作するのか調べてみると、正常にランプも点灯したので、
巻き上げレバーを巻いて、カチッと音がしないというのは影響なかったようです。

通電の確認方法は、定番の自作の電池アダプターです。



使った電池は4LR44 6Vです。

厚紙で枠を作りますが、トイレットペーパーの芯が程よく丸まっていて、厚さも硬さもピッタリでした。
Electoro 35 GSで使われるHM-4Nの水銀電池の長さは約43mmなので、このサイズにカットして、
電池の+極側にスペースを作り、電池を包むように丸めます。



次に、ビニールテープを巻いて筒状に固定します。



スペースのある+極側に、キッチン用のアルミホイルを固めて詰めます。
これだけで、アダプター電池が完成です。



電池蓋は、電池の液漏れで緑青が出たり汚れたりしていましたが、クリーニングでほとんど汚れが取れました。

Electoro 35 GSは電池蓋の方が +極になっているので、アルミホイルが蓋側にくるように電池を入れます。
電池蓋を閉じてシャッターを切ってみると、シャッター速度も明るさに応じて変化しているので、
精度は分かりませんが露出計も働いているようです。
SLOW、OVERのランプ表示も適正で、長時間露光のスローシャッターも働いています。
電池の液漏れで電気系統はダメかなと思っていたのですが、回路も露出計も生きていたようです。

とりあえず動作不明のカメラは、このような手作りアダプターで動作確認をして、
使っていけそうなら、市販品の電池アダプターを購入するのがいいかと思います。

後は、レンズとファインダーのクリーニングです。

2024年2月9日

レンズフィルターに拘るとキリがない


Leica Summaron 3.5cm F3.5

L39マウントの「Leica Summaron 3.5cm F3.5」のフィルターのことである。
このレンズのフィルターは特殊で、レンズの周囲に22mmのフィルター取り付ネジが切られているのだ。


Leica Summaron 3.5cm F3.5 + ケンコー22mmフィルター

この小さいサイズのフィルターは少なく、ケンコーが販売している。
なので、ケンコーの22mmを付けていたのだが、これは厚みのある普通の形状なので、
レンズ先端から飛び出していて金属製のカブセ式レンズキャップが付けられないので、
ビニール製の深いカブセキャップを付けていた。


ケンコーの22mmフィルターとUNX-9617 φ22mm フィルター

その後にUNが22mmで厚さ1.2mmの平型フィルターを発売したのが、もうケンコーのフィルターを付けていたので、
しばらくは無視していたが、やっぱり気になって購入してしまった。


Leica Summaron 3.5cm F3.5 + UNX-9617 φ22mm フィルター

UNは平型フィルターなので普通のA36の金属製のカブセ式レンズキャップが付けられるからという、
それだけの理由だ。


Leica Summaron 3.5cm F3.5 + A36のカブセ式フィルター

それに22mmのフィルターでなくても、Summaron 3.5cmにはA36のカブセ式フィルターが付けられるのである。
だったらそれでいいだろうが、せっかくの小さなレンズが大きくなってしまうので、
デザイン的に22mmの方が好みというだけのことである。


Canon L3 + Leica Summaron 3.5cm F3.5 + UN22mmフィルター

「UNX-9617 φ22mm」はSCHOTT社製のガラスを採用しているという文言にもくすぐられてしまう。
ただ「フィルター枠への彫刻はシンプル性を追求した為、最低限のフィルター径のみを彫刻致しました」
という製品説明だが、それならば白文字ではなくて黒のエンボス文字にして欲しかった。
小さなフィルターに、この白文字は逆に目立つのだ。

カメラ好き、レンズ好きの変なこだわりである。