2024年9月30日

Canon L3の使い方

Canon Model L3

Canon L3は1957年11月に発売されたレンジファインダーカメラです。
この機種の前にはトリガー巻き上げのCanon VTが発売されているので、順当ならばCanon VLなのでしょうが、
L1、L2、L3とLシリーズ3機種が発売されています。

その後Vシリーズ、VIシリーズ、7シリーズと続くので、Lシリーズはスピンアウトモデルのようになりました。
おそらく"L"というのはレバー式の"L"なのでしょうが、この時期ライカがM1、M2、M3と発売していたので、
その下のアルファベットのL1、L2、L3とも考えてしまいます。
そういえば、映画「2001年宇宙の旅」に登場するコンピュータ「HAL」は、
コンピュータメーカー「IBM」のそれぞれ一つ下のアルファベットでした。

L1はグッドデザイン賞を受賞したカメラで、L3も同じデザインなので完成度は高いです。
Lシリーズはコストダウンということでセルフタイマーは付けられてなく、L3はさらに最高シャッター速度は1/500、
布幕シャッター、ノブ巻き戻し、シンクロソケット無し、というシンプルなレンジファインダーカメラです。
このシンプルさがストリートスナップにピッタリで、廉価モデルでありながらプロ機のような風格です。

そういえば、Fuji X-E4もグリップ、フォーカスモードレバー、内蔵フラッシュをなくし、
ボタン、ダイヤルを減らしてコストダウンを図っていました。

こういうレンジファインダーカメラL3の使い方です。


巻き戻しリングをAの位置に

まずはフイルムを入れます。
巻き戻しリングが、Aの位置になっていることを確認します。


巻き戻しノブをポップアップ

巻き戻しノブのロックレバーを、矢印方向に押すと巻き戻しノブがポップアップします。
L1はクランク式巻き戻しですが、このL3の羽のような形をしたレバーでノブが飛び出すというギミックもいいです。


裏蓋を開ける

底にある開閉ツマミを左に回し、裏蓋止め具を下に引くと裏蓋が開きます。

この頃のカメラは、まだフィルムマガジンが使える仕様になっているので、このような開閉ツマミが付いています。
これは開閉ツマミを回すことで裏蓋のロックや解除をすると共に、マガジンのスリットを開閉するためです。
普通のパトローネのフィルムを使っている時は、裏蓋のロックと解除のためだけです。


スリットとツメ

巻き取りスプールの下のギザギザ部分を指で矢印方向に回して、白い線が見えるようにします。
スリット下部の白線が曲がったところにフィルムを引っ掛けるツメがあります。


フィルムをスプールに差し込む

スプールのスリットにフィルムの先端を差し込み、スリット下部のツメにフィルムの2つ目の穴を引っ掛けます。
これでスプロケットギヤにフィルムの穴がきちっとハマるはずです。

このようなツメは、ニコンFのスプールにも付いています。


フィルムをセットする

巻き戻しノブをさらに引き上げてフィルムカートリッジをフィルム室に入れた後、巻き戻しノブを押し込みます。



少しフィルムを巻いて、フィルムの穴が上下ともスプロケットギヤにハマっているか確認します。


裏蓋を閉じる

裏蓋を閉じて、開閉つまみを右に回して裏蓋をロックします。


空写し

巻き戻しノブをポップアップさせ、巻き戻しノブを矢印方向に止まるまで回して、
フィルムパトローネ内のフィルムのたるみを取ります。
巻き戻しノブに抵抗を感じ回らなくなったらフィルムのたるみが取れているので、巻き戻しノブを押し下げます。

レンズにキャップをして、2回空写しをします。

巻き上げレバーでフィルムを巻き上げた時に、巻き戻しノブが矢印と反対方向に回転していれば、
フィルムは正しく巻き上げられています。

この時、シャッターボタン近くの赤い点も回転しますが、これは巻き上げギアの回転を示しているので、
フィルムが正しく巻き上げられているかは、必ず巻き戻しノブの回転で確認します。

巻き戻しノブの回転でフィルムの巻き上げを確認するのは、フィルムカメラの作法です。


フィルム枚数と感度のセット

ボディの角にある、フィルム枚数合わせギアを回してフィルム枚数をセットします。
減算式のフィルムカウンターなので、36枚撮りのフィルムの場合は36とセットします。
ギアを回す方向はシャッターボタンのある方向です。

巻き上げレバー軸の上面を回して、フィルム感度表示窓に使用フィルムの感度をセットします。
ISO 8〜ISO400と白昼光カラーフイルム用の赤点、タングステン光カラーフイルム用の青点がありますが、
このカメラは露出計が付いていないのでこれはメモです。

こういう表示方法でも当時はモノクロが主流だったことが伺えます。
このような感度メモは、プロカメラマンのように同じカメラを何台も使った場合や、
長期間フィルムが入ったままにした時に、入っているフィルムの種類が分かるようにするためです。


フイルムの巻き上げ

フィルムの巻き上げは巻き戻しリングの指標がAの位置で、巻き上げレバーを止まるところまで回します。
小刻み巻き上げもできます。

シャッター機構はバルナック型なので、巻き上げている時はシャッターダイヤルも回転します。
巻き上げ終わると、シャッターダイヤルの中央にある指標が右横向きになっているので巻き上げ済みか分かります。


シャッター速度のセット

シャッターダイヤルは高速用と低速用に別れたバルナックタイプです。
低速シャッターは1/30にセットします。


高速シャッター速度のセット

高速シャッターはB、1/60、1/125、1/250、1/500で、ダイヤルを引き上げたまま回してセットします。

バルナックライカのようにシャッター指標とシャッターダイヤルが離れている場合は、
フィルムを巻き上げてからシャッターダイヤルを回さないと正しくセットされないか、故障したりしますが、
L3は、シャッター指標とシャッターダイヤルが同軸で一緒に回転するので、
巻き上げの有無にかかわらずシャッター速度をセットすることができます。

シャッターボタンを押すと、高速シャッターダイヤルが回転するので指が触れないように注意します。


低速シャッター速度のセット

低速シャッターは高速シャッターダイヤルを30-1にセットしてから、低速シャッターダイヤルをセットします。
低速シャッターはT、1、1/2、1/4、1/8、1/15、1/30です。

T(タイム)でシャッターを押すとシャッターは開いたままになりますが、
低速シャッターダイヤルを1の指標に回せば閉じます。


 ファインダーセレクトとピントの合わせ方

L3はレンジファインダーとビューファインダーが一眼となったレンジビューファインダーなので、
ファインダー中央の二重像を重ねてピントを合わせます。
素通しガラスなので、一眼レフのように前ボケや後ろボケは確認できません。

接眼部右下のレンジビューファインダーセレクターを回すとファインダーが、
35mmレンズ用、50mmレンズ用、RF用(拡大)に変更できます。
L3にはブライトフレームがないので、フレームが切り替わるのではなくてファインダー倍率が変化します。


巻き戻しリングをAの反対方向に回す

フィルムのセットの状態によって、36枚撮りフィルムでも36枚以上撮れることがあるので、
フィルムカウンターではなく、巻き上げレバーが途中で止まってフィルムの巻き上げが出来なくなったら終了です。

フィルムを取り出す時は、光が入らないようにレンズキャップ を取り付けます。
フィルムの前に布製のシャッター幕しかないレンジファインダー機の作法です。

巻き戻しリングをAの反対方向の黒三角マークに回します。
シャッターボタンの下側に巻き戻し指標の赤点があります。


フィルムの巻き戻し

巻き戻しノブの止めレバーを矢印方向にスライドさせると巻き戻しノブが飛び出します。
シャッターボタンの下側にある、巻き戻し指標の赤点の回転が止まるまで矢印方向に回します。
指標の赤点の回転が止まった時点では、フィルムは完全にパトローネに巻き取られず先端が出ている状態です。


フィルムを取り出し

フィルム装填時と同じ要領で裏蓋を開け、さらに巻き戻しノブを引き上げてフィルムを取り出します。


Canon Model L3

フィルムカメラでも1950年代のレンジファインダーカメラを使う時は、独特の操作が必要です。
L3のような布幕シャッターの場合は、シャッター幕焼けを防ぐために、太陽を写しこまないことや、
体の方にレンズを向けたり、レンズキャップをして持ち歩くというような注意も必要です。

けれど、機械式カメラの操作感を楽しむには、この時代のレンジファインダーカメラが一番いいかもしれません。

2024年9月12日

2024年9月7日

2024年9月5日

モダンジャズ名盤

スイングジャーナル別冊

スイングジャーナルのジャズ名盤本である。
内容はというと毎度同じで、記載されているアルバムや紹介記事も変わり映えしない。

これが発売された当時でも、ウンチク、エピソードなどは出尽くしていて、目新しいものはないので、
こういう本は1冊あれば十分だが、初めてジャズを聴こうとしている人には必要な資料となるだろう。


ジャズ ヴァイナル レコード

レコード棚から4枚取り出して、名盤を並べてみた。

左上は名盤の常連「Somethin' Else」
シャンソンの「枯葉」をハードバップに展開。
テーマを演奏して各パートがソロを取り、最後にテーマを演奏するという、
典型的なハードバップ スタイル。

Side 1
1. Autumn Leaves     10:55
2. Love for Sale     7:01
Side 2
1. Somethin' Else     8:15
2. One for Daddy-O     8:26
3. Dancing in the Dark     4:07
  • Cannonball Adderley (alto saxophone)
  • Miles Davis (trumpet)
  • Hank Jones (piano)
  • Sam Jones (bass)
  • Art Blakey (drums)

右上はジャケ写で有名な「Cool Struttin'」
事務職員の女性を何度も歩かせて撮ったといわれ、ジャケ写だけでなく内容も秀逸。
これも典型的なハードバップである。
ハードバップはモダンジャズの中でも聴きやすいスタイルだ。

Side 1
1. Cool Struttin'     9:23
2. Blue Minor     10:19
Side 2
1. Sippin' at Bells     8:18
2. Deep Night     10:19
  • Sonny Clark (piano)
  • Art Farmer (trumpet)
  • Jackie McLean (alto saxophone)
  • Paul Chambers (bass)
  • Philly Joe Jones (drums)

左下は「Blues Ette」
トロンボーンの名盤で、これもジャケットがいい。
モダンジャズでは、トロンボーンはサックスやトランペットに埋もれがちだが、
このアルバムで聴くと良さが分かる。

Side 1
1. Five Spot After Dark     5:18
2. Undecided     7:09
3. Blues-ette     5:31
Side 2
1. Minor Vamp     5:12
2. Love Your Spell Is Everywhere     7:07
3. Twelve-Inch     6:28
  • Curtis Fuller (trombone)
  • Benny Golson (tenor saxophone)
  • Tommy Flanagan (piano)
  • Jimmy Garrison (bass)
  • Al Harewood (drums)

右下は「Midnight Blue」
ギターの名盤、ピアノに埋もれがちなギターだが、これはピアノレスにしてコンガを入れたのがいい。
ジャズギターはあまり聴かないが、これはブルージーで好きな一枚である。

Side 1
1. Chitlins con Carne     5:30
2. Mule     6:56
3. Soul Lament     2:43
Side 2
1. Midnight Blue      4:02
2. Wavy Gravy     5:47
3. Gee, Baby, Ain't I Good to You     4:25
4. Saturday Night Blues     6:16
  • Kenny Burrell (guitar)
  • Stanley Turrentine (tenor saxophone)
  • Major Holley (bass)
  • Bill English (drums)
  • Ray Barretto (conga)

この4枚のうち3枚がブルーノートで、やっぱりブルーノートに名盤が多いのかも。

これらのアルバムでピアノ、トランペット、サックス、トロンボーン、ギターのジャズが楽しめるのと、
難解な演奏ではないので、これからジャズを聴こうとしている人にはお勧めのアルバムである。

2024年9月3日

SEVENTH AVENUE SOUTH

SEVENTH AVENUE SOUTH  (Vinyl)

このジャケットに惹かれて買ってしまう一枚だが、南佳孝のトップアルバムだと思っている。
7作目のアルバムでSEVENTH、南 佳孝の南で SOUTHということらしいが、
静かな夜にヴァイナルレコードで聴きたい大人のアルバムである。

ジャケットの絵はエドワード ホッパーの「夜更かしの人々 Nighthawks」で1942年の作品だ。
ホッパーの作品はストリートフォト、スナップフォトを見ているようで、説明しすぎない、余白を作る、
大胆な構図というように写真的であり、また都会の孤独を感じさせてくれるので、
このアルバムコンセプトに合っていると思う。

このアルバムは1982年にリリースされた初のN.Y録音アルバムで、レオン ペンダ―ヴィスがアレンジを担当、
フュージョン、ジャズのミュージシャンを集めて制作したということだが、
ジャズということではなく、ジャジーな曲風という感じである。

サンボーンのアルトサックスのソロから入る一曲目の「Cool」でJazzyな空間に刺激され、
名曲「Scotch and Rain」で都会の夜に引き込まれていく。

ただ、ラストの「Chat Noir(黒猫)」がトニー レヴィンのアレンジなので少し異質。
「Sketch」で終わっていてもいいが、、、

このようなことは、大瀧詠一の「A LONG VACATION」でも気になった。
ラスト曲の「さらばシベリア鉄道」で、それまでは夏のイメージだったのが、急に酷寒のシベリアになる。
前曲のラストで拍手と手拍子を入れて、アンコールの体裁をとっているが違和感を感じた。
この「SEVENTH AVENUE SOUTH」では手拍子の代わりに「Sketch」で切り替えをしているのだろう。

「モンローウォーク」、「スローなブギにしてくれ」、「スタンダードナンバー」、「ブルーズでも歌って」
のようなヒット曲はないが、バランスの取れた、渋い佳曲揃いで気持ちの良いアルバムだ。

南佳孝のアルバムをヴァイナルレコードでというなら、真っ先にお勧めしたい一枚である。

2024年8月31日

キヤノンこだわりのトリガー巻き上げ

キャノネットの 底部トリガー

キヤノンはトリガー式フィルム巻き上げの機種を1956年から1961年にかけて発売している。

レンジファインダー機は3機種で
  • 1956年 VT型:底部トリガーによる1作動 直進式
  • 1957年 VT Deluxe型:底部トリガーによる1作動 直進式
  • 1958年 VI T型:底部トリガーによる1作動 直進式

一眼レフは3機種で
  • 1959年 Canonflex:底部トリガーによる1作動 130度回転式
  • 1960年 Canonflex RP:底部トリガーによる1作動 130度回転式
  • 1960年 Canonflex R2000:底部トリガーによる1作動 130度回転式

レンズシャッター機は1機種
  • 1961年 Canonet:底部トリガーによる1作動 100度回転式

特にキヤノン初の一眼レフRシリーズは、3機種がトリガー巻き上げで、
1962年 の最終機種キヤノンフレックス RMだけがレバー式である。
1957年にはキヤノンもレバー巻き上げのレンジファインダー機 L2を発売しているのに、
1959年のキヤノンフレックスがトリガー巻き上げである

1954年のライカM3がレバー巻き上げとなり、これに対抗するため、ニコンS2も発売直前に急遽ノブ巻き上げから、
レバー巻き上げに変更しているように、レバー巻き上げが標準となりつつある時代だったのだが、、、
これがキヤノンの一眼レフが低迷した要因の一つかもしれない。


キャノネットの 底部トリガー

初代キャノネットは回転式のトリガーだが、上部の巻き上げレバーがボディの底に付いたような形状で、
レンジファインダー機の直進式の方が引き金のようでトリガーらしい。
トリガーの先端は折りたたみ式で、これを起こすと巻き上げやすくなる。


キャノネット のトリガー操作

初めて使うとトリガーをどのように操作するのか迷ってしまう。
使用説明書の写真では薬指でトリガーを、中指でフォーカスレバーを操作しているようだが、
ファインダーを覗いたままだと操作しにくいのだ。
実際どのような操作をしていたのか分からないが、親指をボディの左側面に当て、中指でトリガーを、
人差し指でフォーカスレバーを操作する方がいいようで、この指使いの方がしっくりするように思う。

このトリガーは左手で巻き上げて、右手でシャッターを切るという操作なので、
速写性に優れているということだが、キャノネット の場合は連続して速く巻き上げると、
露出計の指針が不安定になり、適正な露出が得られないという欠点があるため、
絞りオートでは連射をしてはいけないようだ。

このようにトリガー巻き上げは、それほど使いやすいとは思えないので、
左指はレンズの操作のみに集中できる、ボディ上部の巻き上げレバーが主流になり、
トリガー巻き上げは採用されなくなったのだろう。

2024年8月22日

Canonet 初期型を修理

Canonet 初期型

キャノネット初期型のジャンク品で巻き上げ、シャッター、絞り、フォーカス、露出計は一応動作しているが、
ファインダー系がダメなようでカメラを振るとカタカタと音がなり、ファインダーの視野枠も傾いている。

キャノネット初期型のトップカバーは、背面と両サイドのマイナスネジを外すだけで簡単に取り外せる。
ライツミノルタCLのトップカバーも簡単に取り外せたが、これはそれよりも簡単だった。


トップカバーを外す

トップカバーはシャッターボタンを残したまま外れる。
シャッターボタンはシャッター軸に差し込んで、トップカバーで抑えているだけという構造で、
こういうことがコストダウンになってるのだろう。


距離計の上下調整ネジ

画像中央の真鍮色のマイナスネジが距離計の上下調整をするネジで、右へ回せば距離計像が上に移動する。

この画像では距離計用ミラーが付いていないが、ネジを回して上下調整をしていたら、
ドライバーがミラーに当たって取れてしまった。
接着が弱っていたのだろう。


接着が剥がれた部品

ファインダー部の遮光板を外すと視野枠ミラーも取れていた。
接着が剥がれていた部品は、左からファインダーのカバーガラス、距離計の反射ミラー、視野枠ミラー、
そしてどこからか、ぽろっと落ちてきた、無くなっていたフィルムカウンターのプラスチックカバーで、
これらの部品がカタカタと鳴っていたのだ。


ファインダーのカバーガラスとフィルムカウンターのカバー

ファインダーのカバーガラスとフィルムカウンターのプラスチックカバーを、
クリーニングした後で貼り付ける。


Canonet 初期型のファインダー

接眼レンズと対物レンズをクリーニング、その間にある薄茶色のガラスがハーフミラーだが、
これは触ると金蒸着がハゲてダメになるのクリーニングしない。

左端の小さなミラーが距離計像の反射ミラーで、これを貼り付ける時に垂直ラインが傾いて、
ファインダー像と合わせるのに苦労したが、ファインダーを覗きながら微調整して貼り付けられた。

その右の視野枠ミラーは、ファインダー部の遮光板を外した時に落下したので、
どの向きに付いていたのか分からなくなったが、ファインダーを覗いて確認しながら貼り付けた。
なので、正しいかどうかわからない。


Canonet 初期型(修理済み)

接着剤が乾くまでまって、距離計の上下のズレを修正して、トップカバーを付けて完成。
ファインダーのゴミもなくなりクリアになって、距離計、視野枠も正常に見えるようになった。

外装と貼り革を「激落ちくん」でクリーニング、特に貼り革はクリーニングシートが茶色くなるほど汚れていた。
この時代のフィルムカメラは、タバコのヤニなどが付着していることが多いので、かなり汚れている。

本来は計測機器などを使って調整をして修理しないといけないが、このカメラで写真を撮ることもなく、
中古市場に出すこともないので、これでいいと思う。

2024年8月19日

初カラーレコード

A LONG VACATION  40th Anniversary Edition

2021年に発売された「A LONG VACATION 40th Anniversary Edition」はティム・ヤングによるカッティングで、
黒色の重量盤でしたが、これはアンコールプレス盤でSony Music Studios Tokyoによるカッティング音源で、
クリアブルー 仕様です。

今までカラーレコードやピクチャーレコードは所有していなかったので、これが初めてのカラーレコードです。
A LONG VACATIONは1981年リリースのシティポップの名盤ですが、特に思い入れもなく、
テレビCMでよく流れていた曲だなという程度なので、2021年の時はスルーしていました。

A LONG VACATIONの解説や評価、曲の特徴、制作の経緯などはネットに溢れているので、ここでは省きますが、
1980年代のシティポップは生活感やメッセージ性のない、都会的でソフィスティケートな音楽で、
トレンディドラマとも相性がよく、CMとのタイアップでも賑わっていました。
ただ、シティ ポップよりもシティ ミュージックと呼ばれていたのが、何となく記憶にあって、
フォーク、ニューミュージック、シティミュージックの流れだったように思っています。
それと、この頃は貸レコードがブームだったので、借りてきてはカセットテープにダビングして、
聴いていたことが懐かしいです


クリアブルー盤

ヴァイナルレコードは無色透明の塩化ビニールが材料で、それにカーボンを混ぜて強度と硬度を増しているので、
黒色が一般的ですが、このクリアブルー盤はカーボンの代わりにブルーの染料を混ぜているのでしょうね。
透明でないものは顔料を混ぜてるのですが、いずれにしても盤質は柔らかくて音質が良くないといわれています。

また、ピクチャーレコードは、ピクチャーシートを無色透明の塩化ビニールで挟んでプレスしますが、
これは明らかに音質に影響するようです。

このクリアブルー盤ですが、最初に針を降ろしたときは高域が少しきつく、全体にざわついた感じだったのですが、
2回目に針を下ろすと不思議と高域も落ちつき全体に聴きやすくなり、カラーレコードも悪くないという印象です。
これはカラーレコードに対する先入観かもしれませんが、針が通ると音質が安定するのかなと感じています。

このクリアブルーのヴァイナルレコードは、真夏のエアコンの効いた部屋で聴くと、
夏をイメージした曲と相まって涼しげで、おすすめの一枚です。

2024年8月4日

2024年7月29日

キヤノンこだわりの変倍式ファインダー

Canon L3型のファインダーセレクターギアと倍率指標

キヤノンF-1を使っていた頃、サブ機として選んだのがキヤノン6Lだった。
選んだ一番の理由は変倍式ファインダーが気に入ったからで、これはキヤノンこだわりのファインダーであった。
この変倍式ファインダーは6L型が最後の機種で、その後のP型、7型、7S型はフレーム表示に変更されている。

キヤノンのこだわりといえば、トリガー巻き上げも挙げられる。
V系の最初の機種VT型はトリガー巻き上げであり、VI系でもトリガー巻き上げの6T型が発売されている。
余談だが、初代キャノネットもトリガー巻き上げだ。

もう一つのこだわりは、一眼レフ機のレフにペリクルミラーというハーフミラーを使った固定レフで、
ペリックスという機種を発売している。


Canon 6Lの変倍式ファインダー

  • Mg:測距用で1.55倍、有効基線長=65.5mm
  • 50:50mmレンズ用で等倍、有効基線長=43mm
  • 35:35mmレンズ用で0.65倍、有効基線長=28mm

50mmレンズ用は等倍で、50mmと100mmのブライトフレームも表示されるようになり、
変倍式ファインダーは、この6L型で完成形となった

一般的な倍率固定のファインダーで、35mmをカバーするファインダーだと、
50mm、100mmと画角が狭くなるにつれて、ブライトフレームが小さくなるので見にくくなるが、
この変倍式では中央にある丸い距離計の部分も合わせて拡大されるので、
フレーミングとピント合わせが容易になる

レンジファインダーカメラ では、距離計窓の間隔距離が 基線長で、これが長いほど測距精度が上がる。
さらに基線長にファインダー倍率を掛けた有効基線長が実精度となり、
測距精度を上げるにはファインダー倍率を大きくする必要があるので、変倍式ファインダーは有利である。


II B型のファインダー倍率切り替えレバー

  • F:50mmレンズ用で0.67倍
  • 1x:100mmレンズ用で等倍
  • 1.5x:135mmレンズ用で1.5倍

バルナック型のII B型から変倍式ファインダーが採用されたが、以後IVSb型まではこの変倍率で、
100mmが等倍なので、望遠レンズでフレーミングやピント合わせがしやすい組み合わせである。

これはバルナック型の小さなファインダーでは、広角レンズ用のファインダーを組み込んでも見にくいため、
望遠レンズよりの変倍式ファインダーになったのだろう。


Canon L3の変倍式ファインダー

  • 35:35mmレンズ用で0.4倍、有効基線長=17.2mm
  • 50:50mmレンズ用で0.72倍、有効基線長=31mm
  • RF:測距用で1.4倍、有効基線長=60mm

VT型からはこの変倍率になったが、50mmレンズ用が等倍でないこと、
6Lのような50mmと100mmのブライトフレームが、まだ組み込まれてないのが残念である。

L3型のようにVT型以降の機種は、バルナック型のIVSb型よりファインダーが大きくなって見やすくなっている。
ただ、変倍式ファインダーは倍率を変える凹凸レンズとプリズムが組み込まれているため、
全ての機種でファインダーが少し暗くなるという欠点もあったが、6Lを使っていた時は暗いという印象もなく、
普通に使えていた。


Fuji X-Pro1の変倍ファインダー

キヤノンの変倍式ファインダーと同じような機能が、デジタルカメラのFuji X-Pro1のOVFに備わっているが、
キャノンのような回転式プリズムではなく、変換用レンズを移動させる方式だ。
  • 18mmレンズ装着時は0.37倍で表示
  • 35mm、60mmレンズ装着時は0.60倍で表示
という仕様で、専用レンズを交換すると自動的にファインダー倍率が切り換わり、
ブライトフレームの大きさも切り替わるので、OVFでフレーム内をより大きく確認できるのだが、
デジタル時代に、このようなファインダーが現れるとは驚きだった。


Canon 2B型(最初
の変倍式ファインダー機)

バルナックライカは、フレーミング用のビューファインダーと、
ピント合わせ用のレンジファインダーが別々になった二眼式ファインダーだった。
キヤノンのファインダーはライカの特許の関係で二眼式にできなかったそうで、
ビューファインダーに連動距離計の接眼側を組み込んだ一眼式としたらしいが、
これが変倍式ファインダーに発展するきっかけになったのかもしれない。