2024年8月22日

Canonet 初期型を修理

Canonet 初期型

キャノネット初期型のジャンク品で巻き上げ、シャッター、絞り、フォーカス、露出計は一応動作しているが、
ファインダー系がダメなようでカメラを振るとカタカタと音がなり、ファインダーの視野枠も傾いている。

キャノネット初期型のトップカバーは、背面と両サイドのマイナスネジを外すだけで簡単に取り外せる。
ライツミノルタCLのトップカバーも簡単に取り外せたが、これはそれよりも簡単だった。


トップカバーを外す

トップカバーはシャッターボタンを残したまま外れる。
シャッターボタンはシャッター軸に差し込んで、トップカバーで抑えているだけという構造で、
こういうことがコストダウンになってるのだろう。


距離計の上下調整ネジ

画像中央の真鍮色のマイナスネジが距離計の上下調整をするネジで、右へ回せば距離計像が上に移動する。

この画像では距離計用ミラーが付いていないが、ネジを回して上下調整をしていたら、
ドライバーがミラーに当たって取れてしまった。
接着が弱っていたのだろう。


接着が剥がれた部品

ファインダー部の遮光板を外すと視野枠ミラーも取れていた。
接着が剥がれていた部品は、左からファインダーのカバーガラス、距離計の反射ミラー、視野枠ミラー、
そしてどこからか、ぽろっと落ちてきた、無くなっていたフィルムカウンターのプラスチックカバーで、
これらの部品がカタカタと鳴っていたのだ。


ファインダーのカバーガラスとフィルムカウンターのカバー

ファインダーのカバーガラスとフィルムカウンターのプラスチックカバーを、
クリーニングした後で貼り付ける。


Canonet 初期型のファインダー

接眼レンズと対物レンズをクリーニング、その間にある薄茶色のガラスがハーフミラーだが、
これは触ると金蒸着がハゲてダメになるのクリーニングしない。

左端の小さなミラーが距離計像の反射ミラーで、これを貼り付ける時に垂直ラインが傾いて、
ファインダー像と合わせるのに苦労したが、ファインダーを覗きながら微調整して貼り付けられた。

その右の視野枠ミラーは、ファインダー部の遮光板を外した時に落下したので、
どの向きに付いていたのか分からなくなったが、ファインダーを覗いて確認しながら貼り付けた。
なので、正しいかどうかわからない。


Canonet 初期型(修理済み)

接着剤が乾くまでまって、距離計の上下のズレを修正して、トップカバーを付けて完成。
ファインダーのゴミもなくなりクリアになって、距離計、視野枠も正常に見えるようになった。

外装と貼り革を「激落ちくん」でクリーニング、特に貼り革はクリーニングシートが茶色くなるほど汚れていた。
この時代のフィルムカメラは、タバコのヤニなどが付着していることが多いので、かなり汚れている。

本来は計測機器などを使って調整をして修理しないといけないが、このカメラで写真を撮ることもなく、
中古市場に出すこともないので、これでいいと思う。

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