最近FM放送の音が懐かしくなって、FM/AMチューナを買った。
シンセチューナーの方がプリセットができてリモコンも使えるので便利だが、あえてバリコンチューナーである。
チューナーは調整メンテが面倒で、需要から見て採算が取れないためか、ほとんどがジャンク品となっている。
FM放送の受信にはアンテナの問題があり、以前に聴いていた時はテレビのアンテナのケーブルを、
FMチューナーに接続して受信していた。
これで問題なくクリアに聴くことができていたのだが、今はテレビのアンテナがなくなってしまった。
ただ幸いなことに、利用しているeo光テレビでFM6局を受信して聴くことができるので、
テレビのアンテナケーブルの信号を分配器で分けて、片方をFMチューナーの同軸アンテナ端子に接続している。
このTRIO KT-7500は、FM放送は受信できるがAM放送は受信できない、その他は不明というジャンク品だったが、
AM放送もNHK、ABC、MBSはバーアンテナを調整すれば受信できた。
ボリュームのガリもなく、他の機能も正常なのでジャンク品としてはいい方だったようだ。
けれどAM放送は送信アンテナなどの設備の老朽化で維持コストの負担が大きいため、
2024年2月1日から設備コストがかからないFM放送へ移行や、AM局の廃止が進んでいるようだ。
大阪のAM局もワイドFMへ移行しているので、AM放送の受信はもう重要ではないかもしれない。
チューナーといえばトリオ、FM放送の時報ごとにトリオのCMが流れていたのを思い出す。
TRIO KT-7500は1975年発売のモデルだが、1970年代の入力ソースはレコードプレーヤー、チューナーや、
カセットデッキが主だった。
この頃、FM放送は音楽の情報源でエアーチェックブームもあり、いろいろなジャンルの音楽が混在する放送を、
カセットテープへ録音したものだった。
このシグナルメーターやチューニングメーターを見ながらフライホイールのチューニングダイヤルを回す感触や、
メーターの照明がなんともいえず懐かしく、さらにFM放送独特の厚みのある音も心地いい。
今はFM/AMチューナーでなくても、radikoで聴けるのでそれでもいいが、使いにくさや味気なさもあり、
オレンジ色に輝くほのかな照明を見ながら、音楽を聴けるFMチューナーの良さを再認識するのもいいだろう。