2025年7月1日

ミラーレスカメラのファインダー

Olympus Pen E-P5のファインダー

フィルムカメラではファインダーを覗いて写真を撮るのが普通だったが、
デジタルカメラでは背面モニターを使っても撮れるようになった。
むしろ、スマートフォンの影響もあって、背面モニターを見て撮るのが一般的かもしれない。

けれどオートフォーカスレンズならいいが、よく使うマニュアルフォーカスレンズだと、
背面モニターではピントが合わせにくい。
日中の明るいところでは見づらく、ストリートフォトではパンフォーカスで使うのが精一杯である。

ストリートフォトでは構図やピント合わせが容易なファインダー(EVF)を使って撮っているので、
ファインダーの見え方は重要になってくる。


Olympus VF-4

オリンパスPEN E-P5を使っていた時は、カメラにファインダーが付いてなかったので、
外部ファインダーVF-4を使っていた。
この外部ファインダーは、大きくて不格好かもしれないが、ファインダー倍率が0.74倍、
アイポイントが21mmあるので本当に見やすいファインダーで、
しかも90度チルトできるので、ウエストレベルファインダーとしても使用できて便利だった。

PEN-Fを使わなかった理由の一つはファインダーが内蔵されたため、
外部ファインダーを接続するためのアクセサリーポートが廃止されて、VF-4が使えなくなったからである
ちなみにPEN-Fのファインダー倍率は、35mm判換算で約0.62倍となっている。


X-E1のファインダー

一時期、PEN E-P5とFuji X-E1を併用していたが、Fuji X-E1のファインダーはVF-4に劣るものの、
まだ見やすかった。
最初のEVF専用機ということで、力を入れたのだろう。

ところが、X-E4を使った時にファインダーの見にくさが気になったので、
初期の機種や最新の機種はどうなのかとEVFを比較して見たくなった。


使用したファインダーの比較

Fuji 初期型と最新型のファインダー比較

X-E1ではX100やX-Pro1よりも表示画素数やアイポイントが改善されたが、
特にアイポイントが23mmと長くなったので眼鏡をかけていても全視野が見える。
なぜか初期の3機種はファインダー倍率が公表されていないが、X-E1は0.62倍ぐらいかもしれない。
X-E1のEVFが見やすく感じるのは、液晶サイズやアイポイントの影響もあるのだろう。

X-T1はファインダー倍率 0.77 倍でVF-4の0.74倍を超えているが、
やはり一眼レフタイプの方がファインダーを内蔵するには有利である。
発売当時は「世界最大のファインダー倍率」というキャッチコピーだった。

X-T5のEVFは0.8倍という驚異的な倍率で、アイポイントも24mmと最長である。
仕様だけ見ると、今はこのファインダーが世界最強?かもしれない。

どうしてもレンジファインダー型は、内蔵スペースが小さくなるので0.7倍以上は無理なのかもしれないが、
ファインダーの性能としては0.7倍以上のファインダー倍率が必要だろう。
それとアイポイントも重要で20mm以上ないと眼鏡をかけて覗いた場合は周囲がケラれてしまう。

こうして比べてみると、X-E4のEVFはスペック的にどうしても見劣りする。
EVFの見え方は、それぞれ感じ方や使い方でも違うが、ファインダーにこだわる人には重要である。
X-E型はボディサイズをむりに小さくせず、X-E1のサイズに戻してEVFを強化するのが、
期のコンセプトに沿った本来の姿だと思う。

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