アンダーパーフォレーションのフィルム |
バルナックライカでは、アンダーパーフォレーションが起きる。
画像がパーフォレーションの部分にまで食い込むという現象だ。
Leica IIIの下がっているフィルム |
バルナックライカはフィルムマガジンを使うのが標準だったので、それより高さの低いフィルムパトローネだと、
フィルムが下がってしまいパーフォレーション部分にまで画像が写ってしまう。
カメラ内では上にパーフォレーションが見えているが、レンズを通った画像はフィルム面に上下逆さまに写るので、
画像の下にパーフォレーシヨンが現れることになる。
こういうアンダーパーフォレーションの現象を、そのまま使ってデジタル化するのも面白い。
フィルムホルダーにパーフォレーションが入るようにセットする |
問題はフィルムのスキャンで、パーフォレーションを含めてスキャンするにはブローニー判対応のスキャナーで、
ブローニー判のフィルムフォルダーに35mmフィルムをセットしてスキャンすればできるようだが、
EPSON GT-F740はブローニー判をスキャンできないので、この方法は無理である。
なんとかGT-F740で出来ないかと試してみる。
GT-F740のフィルムホルダーは上下にガイドが付いてフィルムがズレないようになっているが、
無理やりパーフォレーションの部分が入るようにズラしてフィルムをセットする。
このままスキャンすると自動でスキャン範囲を決めてしまうので、やはりパーフォレーションを含めて取り込むことができない。
(パーフォレーションの部分が入るようにズラしてセットすると、フィルムを痛めることがあるので自己責任で)
EPSON Scanアプリの環境設定 |
どうにかしてスキャン範囲を広げられないかとEPSON Scanアプリの設定項目を調べていると、
環境設定で出来そうな項目が見つかった。
環境設定のプレビューの「サムネイル取込領域」であるが、これを初期値の「小」から「大」に変更する。
取込領域を「大」でスキャン |
そうすると再スキャンされて、プレビューにパーフォレーションを含む画像が表示された。
分かりやすいように取込領域を「大」にしたが、このフィルムの場合は「中」の方がトリミングしなくてもいいサイズで
パーフォレーションを含めて取り込めるようだ。
もちろん、フィルムはフィルムホルダーにパーフォレーションの部分が入るようにズラしてセットしている。
アンダーパーフォレーションの写真 |
後はトリミングをして完成。
レタッチではなく正真正銘のパーフォレーションで、安価なEPSON GT-F740でも、
このような遊びができることが分かった。
新しいフィルムカメラでは出来ない、アンダーパーフォレーションを生かした写真を作れるのも、
バルナックライカの面白いところか。
2 件のコメント :
きっと、「通」が唸るのでしょうね〜
オールドカメラで、フィルムで、パーフォレーションで、デジタル化という
すごくマニアックなテーマです(笑)
EPSON GT-F740のような普通のスキャナで出来るという記事が、
ネットで見つからなかったのでやってみたんですよ。
殆どの方には関係のないテーマでしょうね。
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