Nokton 25mm F0.95 |
これはマイクロフォーサーズマウントのノクトンだが、フォクトレンダーのノクトンといえばトロニエ設計のオリジナルノクトン、
つまりプロミネントのノクトン50mm F1.5だろう。
このレンズは開放絞りでの甘く柔らかい、なんとも言えない描写が魅力である。
興味深いのは、オリジナルノクトン(1951年)が3枚目と4枚目の間が空気レンズとなっていることで、
これは空気レンズとして有名な初代ズミクロン(1953年)よりも以前に採用されていたことになる。
このレンズが厄介なレンズで、プロミネントはレンズ交換ができるレンズシャッター式のカメラだが、
シャッターとフォーカシング機能はボディ側に備えられていてレンズには絞りだけが付いている。
なので、プロミネント以外で使うとなれば、フォーカス機能を持ったマウントアダプターが必要になる。
以前KIPONからLマウントに変換するフォーカスリング付き距離計連動のアダプター.
「KIPON マウントアダプター PROMINENT-L39」が販売されていたが今では手に入らないのと高価である。
また、距離計に連動しないがミラーレスで使えるYeenonの「Prominent to Leica screw mount L39 Helicoid Adapter」
もあるようだが入手しづらい。
Fotodiox Proの「距離計連動型Mマウント変換アダプター」は販売されているが、距離計連動の精度が問題らしく、
その上高価であり、オリジナルノクトンと合わせると悠に10万円は超えてしまうだろう。
当時はプロミネントマウントをL39マウントに変更したノクトンも作られたようだが、今では驚きの中古価格になっている。
ということで、なかなかハードルが高いのである。
PEN E-5 + Nokton 25mm F0.95 |
このマイクロフォーサーズのノクトンのように、コシナ製はプロミネントのノクトンとは違って現代的な描写のようだ。
大口径ノクトン25mm F0.95は、近距離での蕩けるようなボケが魅力的だが、中距離となるとオリジナルノクトンとは違っている。
同じくコシナのNOKTON 50mm F1.5Asphericalは、Lマウントノクトンの雰囲気を忠実に再現したものと謳っているが、
描写はオリジナルノクトンとは別物である。
他にノクトンクラシック40mm F1.4があるが、これも球面収差を残して絞り開放での柔らかい描写だが、
オリジナルノクトンとは違っているようだ。
他にも多くの種類のノクトンがあるが、オリジナルノクトンの描写を味わうには、
操作に一癖あるプロミネント付きで手に入れるのがベターかもしれない。
2 件のコメント :
こんにちは。
以前ノクトンクラシック40mmを使用していましたけど、手放しました。
良いレンズだと思いますけど、あの頃はオールドレンズ大好物でしたので・・・。
こんばんは。
確かにノクトンクラシックはいいレンズですが、
オールドレンズかというと違いますよね。
やっぱりオリジナルのレンズの描写が魅力的です。
このノクトン25mmも開放絞りの近接撮影は、
蕩けるような描写で魅力的なんですが、
スナップ撮影の距離だと特徴が薄くなるので、
扱いにくいレンズなんですよね。
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