2018年10月30日

Wetzlar Universal Finder VIOOH/12000

Universal Finder VIOOH

  • 型名:ユニバーサルファインダー VIOOH
  • 焦点距離指標:3.5、5、8.5、9、13.5(cm)
  • 視野枠:無段階可変枠式
  • ファインダー:正立正像
  • パララックス補正:3.5、5、7、15、無限(Feet)
  • 視度補正:無し
  • サイズ:約45mm(H) x 40mm(W) x 50mm(D)
  • アクセサリー:2.8 cm レンズ用フロントアダプター TUVOO

ユニバーサルファインダーのVIOOHである。
正像ビドムと言われることもあるが、VIDOMは前モデルのコードネームであり、
またイマレクトファインダーという呼び名はニューヨークモデルのVIOOHに付けられた名前のようである。

このタイプの可変式ファインダーは、次のように製造されている。
  • 1931年 ユニバーサルファインダー VISOR(鉄砲ビドム)
  • 1932年 ユニバーサルファインダー TYPE B,C,D,E,F,G,H,J,K,L
  • 1933年 ユニバーサルファインダー TYPE I,II,III,IV(パララックス補正レバー付き)
         ユニバーサルファインダー VIDOM
  • 1939年 ユニバーサルファインダー VIOOH(正像ビドム)

正像ビドムのVIOOHが発売されたのはLeica IIIcの頃で、Leica III型が発売されたときには鉄砲ビドムのVISORであった。
VISORは上下用のプリズムだけなので上下正像、左右逆像である。
縦位置で撮るときは接眼部を90度回転させると上下正像になり、
横位置または縦位置で接眼部を180度回転させると上下逆像、左右正像になる仕組みだった。

VIOOHには上下用と左右用の2個のプリズムを内蔵したので横位置でも縦位置でも正像で見られるようになったが、
その分大きくなったので、デザイン的にはVISORの方がすっきりしているように思う。


VIOOH背面

VIOOHはズームレンズのように倍率が変わるのではなく、3.5cmの指標位置から13.5cmの方にリングを回していくと、
だんだん視野枠が狭くなっていく仕掛けだ。
なので13.5cmでは枠が小さくなって、かなり視野は狭くなる。

パララックスは基部のレバーを動かすと、VIOOHが上下に傾いて補正される。
距離目盛が付いているが、無段階で調整可能だ。


VIOOHの焦点距離指標

このファインダーを手に入れたのはヘクトール7.3cmのファインダーがなかったからである。
焦点距離指標の8.5が7.3になっているVIOOHもあるようだが、ファインダー枠は無段階に動くので、
このファインダーでも大まかにヘクトールの7.3cmの視野枠を作ることができる。


Leica III + VIOOH + Hektor 7.3cm F1.9

ヘクトール7.3cmをミラーレスカメラなどで使うときはファインダーの問題はないが、
レンジファインダーカメラでは、このような外付けのファインダーが必要になる。
少し大きくて目立つが、一つ持っていると便利なファインダーだと思う。

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