
フィルムレンズ
フィルムが値上げ続きで高価になって、少ししか使っていなかったフィルムカメラを益々使わなくなった。
今のフィルム価格では買うこともためらうので、結果的にフィルムが消滅したのと同じである。
フィルムが安価だった頃は、7,8年で修理ができなくなるデジタルカメラは消耗品で、
修理ができる機械仕掛けのカメラは100年経っても使えるので資産だといえたが、
フィルムが高価になった今は、機械仕掛けの置き物になってしまった。
今、資産といえるのはミラーレスカメラにマウントアダプターで使える、フィルム時代のレンズだろうか。
特に昔のフィルムレンズは開放絞りでは性能が落ちるので、1絞りか2絞り絞って使うのが一般的だったが、
デジタルカメラで使うようになると、開放絞りの性能がレンズの味として楽しむことも多くなったようだ。
デジタルカメラ用のレンズはテレセントリック性を高めているので、周辺減光は少ないが、
フィルムカメラ用のレンズは周辺減光が大きいので、それもフィルムレンズらしくていいのだろう。
ゴースト、フレア、バブル暈け、グルグル暈けという独特の映像表現ができるクセ玉もあるので、
よく写るレンズに飽きたら、よく写らないフィルムレンズでということなのだろう。
今では、フィルムレンズは、カビが生えても、曇っても、傷がついても、それを承知で使えば十分実用品で、
特に小型のミラーレスカメラとレンジファインダー用の小型レンズとの組み合わせは、
バランスも良く使いやすい。
機械仕掛けのカメラが置物になっても、機械仕掛けのレンズは資産として生き残れるだろう。
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