ソフトフォーカスレンズは球面収差をそのまま使う無調整式と、レンズの一部を移動させて、
球面収差の量を変化させる調整式、絞りの形状で球面収差を変化させる蓮根絞り式があるが、
KIYOHARA SOFT VK70Rは無調整式である。
それぞれの代表的なレンズは
- CANON New FD85mm F2.8 ソフトフォーカス
前後群レンズ系の間隔を変化させることで球面収差をアンダー側に発生させる調整式で、
ヘリコイドリングの直進操作でノーマル状態から段階的にソフト量を変えることができる。 - MINOLTA VARISOFT ROKKOR 85mm F2.8
ソフトフォーカス効果の調整リングに0~3までの目盛りがあり、
ソフト効果なし、1、2、3と強くなっていく調整式である。
調整式は、絞りと関係なしにソフトフォーカス効果を設定できるのが利点である。 - SMC PENTAX SOFT 85mm F2.2
KIYOHARA SOFT VK70Rと同じ1群2枚(メカニカス型)のレンズ構成で無調整式であり、
絞りでソフト量をコントロールする。 - FUJINON.SF 1:4 f=85mm
和製イマゴンと言われるレンズで、大小の穴があいたレンコン状の板を絞りの後方に設置し、
ソフト量を調整することができる蓮根絞り式である。
ソフトフィルターは左から
- Kenko FOGGY [B]
- Carl Zeiss Softar II
- Canon SOFTMAT No1
- Canon SOFTMAT No2
- Kenko Black Mist No.05
であるが、
それぞれ特徴があり描写も異なるが、キヤノンのSOFTMATが芯のある輪郭と柔らかいフレアで好みである。
ソフトフィルターのガラス面の処理には違いがあって、右側のCanon SOFTMATは肉眼では表面が平らだが、
左のCarl Zeiss Softarは表面に丸い凹凸をつけて効果を出す方式である。
ソフトフォーカスレンズはポートレートに使われることが多いので、85mmという焦点距離が多いが、
フィルターだと色々な焦点距離のレンズに使えるので、スナップ撮影にも使えて便利である。
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