2022年3月27日

SILKYPIX Developer Studio Pro11 for FUJIFILMを試してみる

SILKYPIX Developer Studio Pro11 for FUJIFILM

今インストールしている現像アプリで、Fuji X-E4のRAWファイルを扱えるのは、
無償提供されている「RAW FILE CONVERTER EX 3.0 powered by SILKYPIX」だけだったのでそれを使っていたが、
やはりワークフロー的にも機能的にも不満足であった。

そこに、2022年6月30日迄の期間限定で3,980円という「SILKYPIX Developer Studio Pro11 for FUJIFILM」が発売されたので、
試用版を使ってみることにした。
これは「SILKYPIX Developer Studio Pro11」の FUJIFILM製カメラ限定バージョンで、
調整機能はPro11と同等で「合成機能」や「部分補正ツール」、「かすみ除去」などもサポートされるそうだが、
対応カメラの追加やプログラム更新はなく、現行のSILKYPIXシリーズへのアップグレードもできないそうだ。

けれど使い勝手の面で気になる機能があるので、今まで使っていた
「Lightroom 5」と「RAW FILE CONVERTER EX 3.0 powered by SILKYPIX」と比較しながら確かめてみた。


* SDカードから読み込みができること

メヂアからの取り込みダイアログ

「Lightroom 5」では写真ファイルの読み込み機能があって便利だったが、
「RAW FILE CONVERTER EX 3.0 powered by SILKYPIX」には、この機能がなく不便だった。
「SILKYPIX Developer Studio Pro11 for FUJIFILM」ではLightroomと同じように、
SDカード等のリムーバブルメディアから画像ファイルを読み込むことができる。

「SILKYPIX Developer Studio Pro11 for FUJIFILM」が起動しているときにSDカード等を挿入すると、
「メディアからの取り込み」ダイアログが開く。
既にメディアが挿入されている場合は「ファイル」の中の「メディアからの取り込み」を選択するか、
ツールバーの  アイコンをクリックをするとダイアログが開く。
取り込み元、取り込み先、取り込み元フォルダなどの設定をして、「取り込み」ボタンを押すと、ファイルのコピーが始まる。

「ファイルのフォルダ振り分けをおこなう」にチェックを入れると、指定したフォルダを作成して画像を読み込むことができる。
フォルダは3階層まで指定することができ、たとえば、撮影日を元に「YYYY_MM_DD」と1階層にしたり、
1階層目を「YYYY」、2階層目を「MM」、3階層目を「DD」とすることもできる。


* 外部接続モニターが使えること

プレビューのサブモニター表示

「Lightroom 5」では外部接続したモニターをセカンドモニターとして利用できたので、
MacBook Proのモニターは現像パラメータの変更に使い、編集画像は外部モニターに表示して作業していたが、
「RAW FILE CONVERTER EX 3.0 powered by SILKYPIX」では外部モニターがサポートされてなくて使いづらかったが、
「Developer Studio Pro11 for FUJIFILM」は、全画面プレビューでサブモニターに表示できるようになっている。

これは「プレビュー・ウィンドウ」を全画面表示にするモードで、ツールバーの「全画面プレビュー」ボタンを押すと、
全画面表示モードにすることができ、外部モニターを接続していれば、外部モニターにプレビューが表示されるようになる。
スライドバーで画像サイズをズーム変更も行えるので、ターゲットサイズに縮小して現像設定の効果を確認でき、
使い勝手が非常にいい。
この機能で、さらにLightroomに近づいた。


* 部分補正が使えること

部分補正ツール ボックス

Lightroomでは「部分補正ツール」が使えたが、「RAW FILE CONVERTER EX 3.0 powered by SILKYPIX」では使えなかった。

この「部分補正ツール」には、円形補正フィルタ、段階補正フィルタ、ブラシ領域、曲線領域、多角形領域という、
5種類のツールがあり、色相、彩度、明度、コントラスト、ホワイトバランス、ぼかし、シャープネスなどの調整ができる。
頻繁に使うことなないが、時々、覆い焼きや焼き込みなどで使うのであると便利だ。


* 修整ブラシツールが使えること

修整ブラシツール ボックス

これも「Lightroom 5」にはあったが、「RAW FILE CONVERTER EX 3.0 powered by SILKYPIX」にはなかった。

修整ブラシツールは、画像に写っている不要なものを消すためのツールで、
消したい部分をブラシでなぞって、画像内の別の部分をコピーして補正するという機能である。
これも、あまり使うこともないが、あれば便利だ。


調整モード画面

今は富士フィルムのカメラで撮ることがほとんどなので、これだけの機能があれば十分Ligtroom風に使えそうである。

対応OSは、Windowsが 11 / 10 / 8.1 64bit版、macOSが v10.15, v11, v12ということだが、
今使っているmacOSは、v10.15のCatalinaなので、まだまだ使えるだろう。
対象機種は第4世代のX-E4までなので、第5世代を使うつもりの方や、色々なメーカーのカメラを使っている方には向かないが、
フィルムシミュレーションだけでなく、他の表現もしてみたいFuji機使いには、いいツールかもしれない。

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