2019年7月8日

オスカー バルナックのライカ


Osker Barnack (1879 ~ 1936)

ライツ社のカメラの設計者で、35mmカメラを完成させたオスカーバルナックだが、
1936年1月2日のライツ入社25周年記念パーティーの2週間後の1月16日に亡くなっているので、
ライツ社がカメラを発売してから11年しか開発に携わっていないことになる。
こうしてみると、すごく短い期間に思える。


250型 Reportor

バルナック設計の最後のカメラはII型、III型、IIIa型をベースにした、
10mのフィルムを詰めて250枚撮影できる報道用の「250型 Reportor」だとされている。
通常タイプだとIII型が1933年発売、IIIa型が10周年の1935年発売であるが、IIIb型は1938年発売なので、
IIIaまでがオスカーバルナックのカメラだろう。

ちなみにIIIa型までがオール板金製で、IIIb型は連動距離計とファインダー部分がダイキャストになって、高さが1.2mm増え、
1940年発売のIIIc型はボディ全てがダイキャスト製になり、幅が2.8mm、高さが1.2mm増えている。
わずかなサイズの増加のようだが、持った感じも見た感じも大きく感じられる。


Leica III Black Paint Nickel + Summar 50mm F2 Chrome

バルナックライカを選ぶとすれば、やはりオスカー バルナックが関わったであろうII型〜IIIa型迄だろう。

II型は
  • 吊り金具なし
  • 低速シャッターなし
  • 視度補正なしの等倍の距離計
  • 最高シャッター速度は1/500秒
  • ブラックペイントが主でクロームメッキは少ない。

III型は
  • 吊り金具あり
  • 低速シャッターあり
  • 視度補正付きの1.5倍の距離計
  • 最高シャッター速度が1/500秒である。
  • ブラックペイントとクロームメッキがある。

IIIa型は
  • 吊り金具あり
  • 低速シャッターあり
  • 視度補正付きの1.5倍の距離計
  • 最高シャッター速度が1/1000秒である。
  • クロームメッキが主でブラックペイントは少ない。

これから見ると、実用的なのはブラックペイントだとIII型、クロームメッキモデルだと1/1000秒の付いたIIIa型ということになり、
発売10周年のIIIa型でオスカーバルナックのライカシステムは完成したということだ。

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