2019年1月27日

ニコンF 60年

クラシックカメラ専科 特集ニコンF 40年

「クラシックカメラ専科 特集ニコンF 40年」である。
1999年発行なのでちょうど発売から40年ということだが、今は2019年なので「ニコンF 60年」になる。
内容はよくありがちなコレクター向けのような、ニコンFのバリエーションやアクセサリーの解説であるが、
ボディの構造の解説もされている。

その解説の中でニコンFが横長になった理由が説明されていて面白い。
ニコンFは他の一眼レフに比べてマウントが巻き戻しダイヤル側に偏っている。
そのため巻き上げレバー側が広くてホールディングしやすいのだが、
これはニコンSPをベースにしているので、このようなバランスにせざるを得なかったそうである。


マウント内部の左側に見えるのが一軸式のシャッタードラム

ニコンSPに限らずレンジファインダーカメラのシャッター構造は一軸式で、
一回転で先幕のリボンと後幕を一つのドラムに巻きつけるのでドラムの径が大きくなってしまう。
なのでニコンFは、その分マウントを巻き戻しダイヤル側に寄せることになったようだ。
上の写真はライカIII型だが、マウント内部の左側に見えるのが一軸式のシャッタードラムである。


ミラーボックスの左外にあるのが二軸式シャッタードラム

一般的に一眼レフのシャッター構造は二軸式で、先幕のリボンと後幕を別々のドラムに巻きつけるので、
ドラムの径が小さくなり場所を取らない。
上の写真はペンタックスS2の二軸式シャッタードラムだが、奥にもう一つ先幕のリボン用がある。


ニコンFとライカIII型のフォルム

横長のボディとマウント位置のバランスが、バルナック型に似ているのが面白い。
このようなマウントの配置と直線で構成されたデザインが、ニコンFに特徴的な横長のフォルムを与えているようだ。

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