Canon L3 & Leica CL
ここにキヤノンL3とライカCLというレンジファインダーカメラがあるが、
このレンジファインダーカメラが使いにくい。
レンジファインダーカメラというのは、光学視差式距離計がカメラに組み込まれていて、
レンズのフォーカスリングを回すと、それに連動するファインダーの二重像を重ねてピントを合せるカメラである。
このレンジファインダーカメラは、広角レンズで絞りを絞って被写界深度を深くするなどをして、
ストリートフォトを撮ることに向いているといわれるが、次のような欠点がある。
- ファインダーが別なので、レンズキャップを付けたままでシャッターを切ってしまう。
- フレームが内蔵されていない焦点距離のレンズでは外付けファインダーが必要になり、
距離計とファインダーが別になるので素早い撮影ができない。 - レンズとファインダーの視差(パララックス)を完全に補正できない。
- マクロ撮影は、パララックスが大きくなるのでほぼ不可能。
- 距離計の精度上、最短撮影距離が長くなる。
- 距離計の基線長という精度上の制約があるため、望遠レンズは135mmが限界である。
- 撮影範囲がフレーム表示の場合は、望遠レンズではフレームが小さくて見にくい。
- 撮影用レンズやファインダーの調整の狂いに気付きにくい。
- ファインダー中央部の距離計が小さく見づらい。
- ボケの状態をファインダーで確認できない。
- レンズでファインダーの視野がケラれることがある。
- 一眼レフのミラーのようなシャッター幕を遮るものがないので、
太陽光でシャッター幕を焼くことがある。
レンジファインダーカメラが一眼レフカメラに取って代わられたのは、このように欠点が多かったためだろう。
以上のことはペンタプリズム、クイックリターンミラー、自動絞りを備えた一眼レフではほぼ解決されたのだが、
一眼レフの唯一の欠点は、開放F値の大きなレンズではファインダーが暗くなるということだろう。
そして開放F4ぐらいのレンズが距離計を使える限界であったため,開放F値の小さな明るいレンズが標準となった。
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