2024年11月30日

Musicアプリのイコライザー

YAMAHA GE-60

今では音楽再生でほとんど見られなくなったグラフィックイコライザーだが、以前ヤマハのGE-60を使っていた。
30Hzから16KHzのLR独立10バンド、スペクトラムアナラーザー、サブソニックフィルター、
ランブル リデュース回路などという仕様で、アンプのTAPE端子に接続して使うのが一般的であった。

この機種には音場特性測定用の「コンデンサー マイクMM-60」が付属していた。
リスニングポイントにマイクを設置して部屋の音場測定をすると結果がディスプレイに表示されるので、
その表示がフラットになるようにレバーを調整すれば音場補正は完了する。
あとは好みの音質に補正すればいい。

アナログなのでプリセットの設定がなく、音源に合わせて再セットしないといけないのが面倒だったのと
音の鮮度が落ちるような気がした。
音源を補正するというより、音場補正に向いているのだろう。

音質調整は、オーディオルームならセッティングの自由度もあり、吸音材や反射板を入れることもできるだろうが、
生活空間でオーディオを楽しむには、セッティングだけではうまくいかないことが多く、
このようなグラフィックイコライザーやトーンコントロールを使うのが便利である。


周波数の特性

説明書には周波数の特性が記載されていたので、調整の参考になった。
概ね120Hzから4KHzが中心で、30Hzや60Hz、8KHzや16KHzは味付け程度となり、
480Hz、1KHz、2KHzは特に重要で大きく音質が変化するようだ。

調整は、例えば480Hzを上げると、その左右の240Hzと1KHzも多少上がるので、
240Hzと1KHzを少し下げるようにするのがいいと当時のオーディオ雑誌に書かれていたように思う。


Musicアプリのイコライザー設定

今では、オーディオ機器としては見られなくなったグラフィックイコライザーだが、
デジタル音楽ではアップルのMusicアプリなど、音楽再生アプリに装備されているので、
PCオーディオでの補正が容易になった。

Musicアプリのイコライザー設定は、アルバムの画像の上で右クリックして、
表示されたポップアップメニューの「情報を見る」をクリックすると、上のようにアルバム情報が表示されるので、
「オプション」を選択してイコライザー項目を設定すれば、アルバムの全曲に同じイコライザーが設定される。

曲ごとにセットする時は、曲名の上で右クリックして、
表示されたポップアップメニューから、「情報を見る」をクリックすると曲情報が表示されるので、
「オプション」を選択してイコライザー項目を設定すれば、その曲だけにイコライザーが設定される。

また、Musicアプリの「ウィンドウ」メニューから「イコライザ」を選べば、
イコライザーのウインドウが開いて一時的に変更することもできる。

このように曲ごとにプリセットができるので、YAMAHA GE-60のようなアナログ機器よりも格段に使いやすいのは、
デジタル再生のメリットだろう。

今、Musicアプリで主に使っているのはボーカルとジャズの設定で、以下のようなものだ。


Musicアプリ イコライザー:ボーカル

ボーカルの音源は全てこの設定にしている。
250Hzと500Hzを下げているのは、少し声がこもったように聞こえるのを改善するため。
これでこもりのないスッキリとした声で、低音から高音までのバランスが良くなった。


Musicアプリ イコライザー:
ジャズ

モダンジャズはこの設定である。
8KHz、16KHzを上げてホーンに輝きを加え、125Hz、250Hzを上げて、ウッドベースを強調、
少し膨らむので32Hz、64Hzを下げてタイトになるようにしている。
ジャズの低音はドラムよりもウッドベースが主なので、ウッドベースを基準に設定している。
これでピアノがクリアになり、ホーンが煌びやかに、ウッドベースが弾けるように再生できている。


Musicアプリ イコライザー:パーフェクト

このパーフェクト設定は2004年頃からiTunesで普及したらしいが、どのようなジャンルの曲にも対応できるらしい。
オリジナルの設定は+3、+6、+9、+7、+6、+5、+7、+9、+11、+8と、全てプラス側に振っているようだが、
ここでは0dbを中心にして全体を下げている。
オリジナルが、なぜ音量が上がるような設定なのか不思議だが、変化が大きく感じられるようにしてるのだろうか。

初めてイコライザーを使う時は、このパーフェクト設定やフラット設定から調整をして、
イコライザー カーブを作るといいだろう。

上のボーカルやジャズのイコライザー設定をしても聴けたものじゃない、という結果になるかもしれないが、
再生音楽は、リスニングルームの状況、オーディオ機器、リスニング音量、リスニングポイント、
好みの音質、リスナーの年齢などで変化するので、各自の環境に応じた調整が必要になるだろう。

2024年11月28日

CONTAX G Planar T* 45mm F2

CONTAX  G Planar T* 45mm F2

  • レンズ構成:4群6枚
  • 焦点距離:45mm
  • 撮影距離:0.5m〜∞
  • 絞り:F2.0〜F16
  • フィルター径:46mm
  • 最大径 x 長さ:56 x 39mm
  • 重量:190g
  • マウント:コンタックスG
  • フード:GG-2
  • フードキャップ:GK-54

CONTAX  G Sonnar T* 90mm F2.8」と同じく、京セラ製の「CONTAX G1/G2」用のレンズである。
これも
フォーカスリングがないオートフォーカス専用レンズなので、
ミラーレスカメラなどで使用する時は、
「K&F Concept レンズマウントアダプター KF-CGX」など、フォーカスリング付きのマウントアダプターを使う。


フィルター L39 (UV)  フードGG-2  フードキャップGK-54

専用のフィルター、フード、フードキャップを揃えると、質感や色が揃って
一体化したデザインとなる。


CONTAX  G Planar T* 45mm F2  &  CONTAX G Sonnar T* 90mm F2.8

CONTAX G Sonnar T* 90mm F2.8」と構造や外観は同じなので取り扱いに戸惑うことはない。


CONTAX  G Planar T* 45mm F2  &   ZEISS Planar T* 1.4/50 ZF

プラナーはレンジファインダーの時代には余り注目されなかったが、一眼レフ時代になると、
レトロフォーカスレンズが求められて、バックフォーカスが長く取れるプラナー型が主流となった。

コシナ製の「ZEISS Planar T* 1.4/50 ZF」はニコンFマウントの一眼レフ用レンズであるが、
どちらも癖がないレンズのように思う。


CONTAX  G Planar T* 45mm F2のレンズ構成(4群6枚

プラナーの原型は4群6枚の完全対称で、2群と3群を貼合せとしていて、
CONTAX  G Planar T* 45mm F2」はその構成であるが、「ZEISS Planar T* 1.4/50 ZF」は6群7枚となっている。
ヤシカコンタックスの「CONTAX Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4」もよく知られたレンズであるが、
これも6群7枚なので、一眼レフ用は変形プラナー型のようだ。

2024年11月18日

今のオーディオ セット

Marantz CD-23

CDプレーヤーを使わなくなってどれぐらい経っただろうか。
このMarantz CD-23はミュージックリンク シリーズの一環として1994年に発売されたようだ。
所有しているMarantz PH-1が1991年の発売なので、この時のカタログには掲載されていない。
このトップローディングのスタイルには魅了されたが、手にすることはなかった。


Marantz CD-95

実際に使っていたのはMarantz CD-95だった。
この時期のマランツはフィリップス傘下だったので、フィリップスのCDプレーヤーと同等である。

D/A変換には、フィリップス・マランツオリジナルのクラウンマークが刻印されたTDA-1541A S-1が使われている。
チャンネル当たり2個のD/Aコンバーターを使ったプッシュプルD/A変換方式、
1ビームのスイングアーム・ピックアップで、レンズはローデンシュトック社のガラス製という贅沢な構成だった。

今はCDをリッピングしてMacBook ProとMusic アプリで聴くようになったが、
今のCDプレーヤーはどのようなものがあるのか探してみると、ほとんどハイエンド機で、
手ごろな価格の機種が少ないようだ。
仮に今から購入するならMarantz CD-23のようなトップローディング方式がいいのだが、
トップローディング方式はほとんど中国製でしかも高価なので手が出せそうにない。
なので今でもCD再生でなくPC再生で、下の図のような接続で構成して聴いている。


オーディオ接続

CDのリッピングとリッピングした音源の再生はMacBook Proとミュージックアプリで、
音源はCrucial X6 SSDに保存している。
SACDやハイレゾでなくて16bitと44.1kHzのCD規格だが、オーディオコーデックは無圧縮のAIFFに設定。
Macのミュージックアプリは、iPhoneのiTunes Remoteアプリでリモコン操作もしている。

MacBook ProのUSB出力はGIISSMOドッキングステーション経由で、アンプのSW-T20/USBのUSB入力に接続、DACは48kHzまでの対応なので、MacBook ProのAudio MIDIアプリの設定はCD規格の44.1kHzにしている。
48kHzに設定するとアップコンバートされるので、少し音が引っ込んだ感じで輪郭がボヤけるような気がする。
音源のサンプリングレートのままで送り出す方が良さそうだ。

音質調整はSW-T20/USBのトーンコントロールか、ミュージックアプリのグラフィックイコライザーを使っている。

SME 3010RとMarantz PH-1 Phono Equalizerの接続は、おそらくSME 3010Rの同梱品と思われる、
フォノケーブル90cmを使っている。
トーンアーム からの信号は1m前後のフォノケーブルを前提としているので、短くても長くても良くないそうだ。

Sharp Aquos
TVとSW-T20/USBはアナログのRCA接続である。
光デジタル出力があるのでDAC経由で繋いでみてもいいが、リモコンで音量調整が出来なくなるのが辛い。

スピーカーのJBL MODEL 4312AはTAOC スピーカーベース 300DHの上に置き、間に10円硬貨を挟んで、
銅製インシュレーターとしている。
JBL MODEL 4312Aはオーバーホールが必要だと思うが、購入した時の費用より高くなるのが確実なので無理、
なんとか好みの音で今も鳴っているのでこのまま使っている。

電源タップはノイズフィルターと極性テェック付きのaudio-technica  AT-NF62を使用、一応極性は合わせている。

この中で比較的新しいものはMacBook Pro、SW-T20/USB、ケーブルぐらいで、あとは40年程前の機材だが、
とにかく、自然な音の輪郭とメリハリで、聴き疲れがなく長時間聴ける再生ができている。
いい音かどうかは部屋の状況や、耳の状態、年齢によっても変わってくるので、
それぞれに合った好みの音で聴ける機材と調整でいいのだろう

2024年11月13日

幻燈機

MINOLTA mini35
  • 製品名:スライド映写機
  • 型名:MINOLTA mini35
  • 投影レンズ:P-ROKKOR 75mm F2.5
  • 製造年:1956年 (昭和31)
  • アクセサリ:
    オートチェンジャー
    ストリップフィルムキャリア
    縦型フィルムキャリア
    ブロワ
    ランプ
昔、月刊の漫画雑誌の付録に組み立て式の幻灯機があったのを思い出す。
もちろん子供用の付録なので厚紙で組み立てるようになっていて、普通の白熱電球で壁に投影するもので、
漫画や、絵などのフィルムもついていて楽しいものだった。

この「MINOLTA mini35」はスライド映写機でリバーサルフィルムを投影するものだが、原理は幻灯機である。


MINOLTA mini35 カバーを開いた状態

「MINOLTA mini35」はリバーサルフィルムで撮り始めた頃に、金属製でレトロなデザインが気にって。
中古で買ったものである。
35mmフィルム用だが、「MINOLTA MINI 16」や「MINOLTA MINI 44」もあったようだ。
同じような製品が、各カメラメーカーから発売されていたのでOEM製品だろう。

使う時はロックボタンを押しながら、カバーを上に回転させるように持ち上げるとレンズが前進する。
そしてスライドチェンジャーを上から差し込めば準備は完了である。
あとはマウントされたフィルムを上から差し込み、チェンジャーをレンズの方にスライドさせれば映写できる。


MINOLTA mini35 ランプ点灯

映写機用ランプは富士電球のFP-8 100V100W が適合するらしいが、今はもう廃盤となっている。
今は、なんとかランプは点灯しているが、このランプが切れたらもう交換ランプは手に入らないだろう。
  • 映写機用ランプ:FP-8 100V100W 富士電球 ミノルタmini35に適合
  • 口金:BA15s 
  • 色温度:2970K 
  • 全光束:1800lm 
  • 光中心距離:35mm 
  • 全長:79.4mm 
  • 径:25mm 

ツインキャビン 

「MINOLTA mini35」は少し使っていたが、オートチェンジャーを持ってなかったので使い勝手が良くなかった。
よく使っていたのは、その後に購入した「ツインキャビン 」で、投影と内蔵スクリーンへの切り替えができたので、
付属のネガキャリアを使ってモノクロネガの確認に使っていた。

「ツインキャビン」はもう手元にはないが、「MINOLTA mini35」は金属製でレトロ感があったので残していた。
今はリバーサルフィルムもデジタルスキャンして、モニターで見ることができるので、
このような機材はもう無用だろう。