2019年12月29日

ゾナー繋がりのズマールとジュピター

左:ズマール 右:ジュピター

1933年のライカIII型と合わせて発売されたのが、ライカ初の大口径レンズのズマール 5cm F2(固定鏡胴)である。
これはコンタックスのゾナー 5cm F2への対抗レンズだったのだが、絞り開放付近の描写はゾナーには及ばず、
開発者のマックスベレク自身も失敗作として認めているそうだ。
ゾナーと比べればそうなのかもしれないが、ズマールは味のある描写をしてくれる個性的なレンズだと思う。

一方、ジュピター8 50mm F2はドイツを占領したソ連が、カールツァイスの設備、材料と技術を接収して製造したレンズである。
当初は接収した光学硝子を使って製造していたので、中身はカールツァイスがコンタックス用に開発したゾナー 5cm F2といえるが、
1954年以降は接収した光学硝子がなくなりロシア産の光学硝子で製造しているのでコピー製品となるのだろうか。
このレンズも開放絞りでの柔らかい描写が特徴的だ。

ライカレンズとロシヤレンズ、いずれもゾナー 5cm F2と関係深いレンズである。

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