ニコンFはファインダーが交換できる一眼レフカメラだが、今ではアイレベルファインダーのモデルが人気である。
露出計が内蔵されたフォトミックファインダーはその露出計が不良なことが多いので、
それなら、露出計がなくてコンパクトなアイレベルファインダーを選ぶということなのだろう。
当時、フォトミックファインダーは大きいので不評だったが、
見慣れてくると黒い塗装の剥げた、精悍な佇まいがいいものである。
Nikon Photomic FTn シルバー
ブラックモデルは引き締まった印象だが、シルバーモデルは膨張色のため、
フォトミックファインダーがブラックモデルよりも大きく感じて目立ちすぎる。
ブラックにシルバーのパーツが機械らしさを増し、Canon F-1のようなブラック一色よりもレトロ感がある。
何の部品が付いているのかわからない、スチームパンク風の機械のようなゴチャゴチャ感が面白い。
このフォトミックファインダーは、当時トプコンのTTL露出計を意識して開発したようだが、
まだ技術不足だったのか、1962年のフォトミックは外光式だった。
けれど1965年のフォトミックTは、フォトミックファインダーの前面に付いていた受光素子を、
接眼部内部の横に移動するだけでTTL測光を実現したようだ。
これでファインダーだけで露出測光機能を進化させることができ、1967年のフォトミックTnは中央重点測光に、
1968年のフォトミックFTnはレンズ装着時に開放F値がセットされ、TTL中央重点開放測光が完成した。
ニコンFは日本の一眼レフカメラを世界に認めさせた歴史的なカメラなので、1台は手にしてもいいかもしれない。
販売台数も多いので、コレクターアイテムや美品でなければ、意外と安価である。
フィルムは高価だが、、、
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