2017年9月18日

真空管プリメインアンプ

SoundWarrior SW-T20/USB

初めての真空管アンプ。
以前から一度使ってみたかったが、やはりマニアックすぎて手が出せなかった。
気軽に使える真空管アンプということで探してみて、このSoundWarriorの真空管プリメインアンプ「SW-T20/USB」に出会った。
このアンプは「SW-T20」にあったフォノ入力を、USB入力に変えたモデルのようで、
デジタル音源を真空管アンプで聞くというコンセプトなのだろう。
それと上面の操作部とトグルスイッチ、これが気に入った。


接続端子

接続端子は背後の上面にあるので接続がしやすい。
スピーカー端子がプッシュ式なのだが、これはネジタイプかバナナプラグのほうがよかった。
入力としてUSB端子、CD端子、PlayBack入力端子の3入力を備えているので、
今はMacとレコードプレーヤーとテレビを接続している。

SW-T20/USBには、レコードプレーヤー用のRIAAイコライザーは搭載されていないので直接レコードプレーヤーを接続できないが、
マランツのフォノイコライザーを通して接続している。
USB接続をすると、MacではAK4571として認識されるので、
これは旭化成エレクトロニクスのUSB I/Fを持つ1チップ16bit CODECのDACのようだ。


真空管配置と操作部名称

真空管は12AX7 1本と6BQ5 2本を使った五極管接続、カソード負帰還回路、A級シングルアンプということだ。
真空管の持つ柔らかく繊細で暖かみのある音のキャラクターを、できる限りこわさないように音質重視の設計がされているそうだ。
長野県上田市の城下工業株式会社製で、日本製の真空管空管アンプの入門機としては手頃なモデルである。

このアンプの出力は3.5Wだが、出力音圧レベルが93dB/W/mでインピーダンスが8ΩのJBL4312Aでは、
10時前後のボリューム位置で十分な音量になる。
本体サイズも幅20cm、奥行き30cm、重さ3.7kgと手ごろだ。


SW-T20/USB操作部

操作はトグルスイッチとダイヤルだが、この操作感が真空管アンプに似合っていていい。
一般的にトグルスイッチは上げるとオンなのだが、このアンプでは下げるとオンになる。
これまで使っていた「Topping デジタルアンプ TP30 Tripath TA2024」もトグルスイッチで、下げるとオンだったが、
この感覚は自分に合っていて違和感がない。

音場補正用のトーンコントロールはあまり使わないので、
トーンコントロール回路をバイパスできるスイッチが付いているのもいい。


SW-T20/USBとJBL 4312A

「SW-T20/USB」をセットして、トーンコントロールをバイパスして聴いてみる。

USBでMacと接続してiTunesで再生したが、音がガサついているのは電源を入れてすぐなので、
まだ真空管がウォームアップされていないからだろう。

しばらく聴いて、1時間ほど過ぎた頃から劇的に音が変わってくる。
音がクリアーになり静けさが増して最初のガサついた感じは全くなくなり、まろやかだが輪郭はクッキリしてくる。
本格的な真空管アンプの音は知らないが、これで十分満足できる。


真空管の灯りが美しい

2時間を経過すると、音の安定さがさらに増してきて、
電源を入れてすぐに聴いたノラジョーンズの「Don't Know Why」が別物のようである。
やはり真空管の特性で電源を入れて最低30分は温めないとダメなのだろう。
ただ少し声がこもるような気がするので、iTunesのイコライザーで250Hzと500Hzを、
少しだけ下げてみるとスッキリとした声になった。


SOMETHIN' ELSE

3時間を経過して、ジャズの名盤として定番の「Somethin' Else」をアナログレコードで聴いてみた。
ここまで来ると、最初の頃の少し刺激的な音はまったく感じられず、
すごくバランスのとれた心地いい躍動感でスピーカーを鳴らしてくれる。

まだ、灯を入れて少しだが時間が経ってエージングが進めば、どのように音が変わるか楽しみである。


USB AUDIOケーブルDH-AB20(いちばん奥の青いケーブル)

後日、USBケーブルをエレコムの「USB AUDIOケーブルDH-AB20」に変えてみた。
ケーブルを変えるだけで音のガサつきがなくなり、ツヤが出て音場も少し広がったようで、これは効果が大きい。
この価格のケーブルで、これだけの品質が得られるのだから添付のUSBコードは使わないほうがいいだろう。
金メッキのアルミ枠とブルーの編み込みケーブルが、オーディオケーブルらしくていい。

RCAピンケーブルやスピーカーケーブルで音が変わるというのは、昔から言われていることだが、
デジタルのUSBケーブルでも音が変わるようだ。

使用機器
  • プリメインアンプ:SoundWarrior SW-T20/USB
  • ターンテーブル:MICRO AP-M2
  • トーンアーム:SME 3010R
  • カートリッジ:Ortofon SPU Classic G
  • フォノイコライザーアンプ:Marantz PH-1
  • スピーカー:JBL 4312A
  • デジタル音源:MacBook Pro

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